映画『オリエント急行殺人事件(2017)』のネタバレ・あらすじ・考察・解説

この記事では、映画『オリエント急行殺人事件(2017)』のあらすじを簡単に紹介し、結末ラストをネタバレありでわかりやすく解説しています。また、この映画に対する疑問や謎、伏線などについてもわかりやすく考察・解説しています。

映画『オリエント急行殺人事件(2017)』の作品情報

引用元：Amazonプライムビデオ

映画『オリエント急行殺人事件(2017)』の作品概要

『オリエント急行殺人事件』（原題: Murder on the Orient Express）は、2017年に公開されたケネス・ブラナー監督のミステリー映画です。アガサ・クリスティの同名小説を原作とし、豪華キャストが揃った作品です。ケネス・ブラナー自身が名探偵エルキュール・ポアロを演じ、他にはジョニー・デップ、デイジー・リドリー、ミシェル・ファイファー、ジュディ・デンチなどが出演しています。映画は、豪華寝台列車オリエント急行で起きた殺人事件を巡り、ポアロが乗客たちの秘密を暴きながら真相を解明する姿を描きます。

映画『オリエント急行殺人事件(2017)』の簡単なあらすじ

『オリエント急行殺人事件』は、名探偵エルキュール・ポアロが、イスタンブール発の豪華寝台列車オリエント急行に乗り込むところから始まります。列車が途中で雪崩により立ち往生する中、乗客の一人であるアメリカ人富豪ラチェットが殺害されます。ポアロは、列車の中で殺人犯を見つけるために捜査を開始し、各乗客のアリバイと動機を探りながら事件の真相に迫っていきます。
[ad01]

映画『オリエント急行殺人事件(2017)』の結末ラスト（ネタバレ）

『オリエント急行殺人事件』の結末では、名探偵エルキュール・ポアロが乗客たちの複雑な関係と動機を解明し、事件の真相を明らかにします。ポアロは、ラチェットが実はアームストロング事件の犯人であり、アームストロング一家の悲劇の原因となったことを突き止めます。

物語のクライマックスでは、ポアロはすべての乗客がラチェット殺害に関与していることを明らかにします。ラチェットが過去にアームストロング家の娘デイジーを誘拐し、その結果、デイジーが死亡し、一家が悲劇に見舞われたことが動機となっていました。乗客全員がアームストロング家やその関係者であり、彼らはラチェットに対する復讐を計画し、順番に彼を刺したのです。

ポアロはこの事実を発見し、乗客たちが協力してラチェットを殺害したことを理解します。彼はこの事件を道徳的なジレンマとして捉え、正義と復讐の狭間で揺れ動きます。最終的に、ポアロは警察に対して2つの解決策を提示します。一つは、乗客の中に殺人犯がいるとする公式な解決策、もう一つはラチェットが外部の犯人によって殺害されたという架空の解決策です。

映画のラストでは、ポアロが警察に対して架空の解決策を選択することを決意し、乗客たちを罪に問わないことを示唆します。これにより、彼らの復讐心と正義の狭間に立つ人間ドラマが強調されます。ポアロは次の事件の依頼を受け、新たな冒険へと向かう姿で物語は幕を閉じます。この結末は、観客に対して正義と道徳の複雑さを問いかけるものとなっています。
[ad02]

映画『オリエント急行殺人事件(2017)』の考察・解説（ネタバレ）

映画『オリエント急行殺人事件(2017)』は小説や過去の映画化と結末が違う？

映画『オリエント急行殺人事件(2017)』の結末は、アガサ・クリスティの原作小説や過去の映画化作品と基本的に同じです。物語の真相は、乗客全員が共謀して殺人を実行したというもので、この意外な結末は原作を忠実に再現しています。ただし、2017年版は現代の観客に向けて演出やキャラクターの描写に若干の変更が加えられています。例えば、探偵ポワロの人物像がより人間的に描かれており、また映像技術を駆使した映像美が強調されていますが、結末自体の違いはほとんどありません。

映画『オリエント急行殺人事件(2017)』は全員が犯人？

映画『オリエント急行殺人事件(2017)』では、乗客全員が共謀してラチェットを殺害したことが明らかになります。ラチェットの正体は、過去にデイジー・アームストロング誘拐事件を起こした犯人カセッティであり、彼に深く関わった人々が乗客として集まっていたのです。それぞれが彼に対する強い恨みを持ち、全員で犯行を分担することで、自分たちの罪を隠そうとしました。この全員共犯という結末は、推理小説の枠を超えた独特のサスペンスを生み出しており、観客に衝撃を与えます。

映画『オリエント急行殺人事件(2017)』で探偵のポワロはラチェットの正体をなぜ見破れた？

探偵エルキュール・ポワロは、ラチェットの行動や言動から彼の正体を徐々に見破っていきます。ラチェットがポワロに対して依頼を持ちかけた際、ポワロは彼の性格や背景に疑問を抱き、さらにラチェットの周囲で起こる不審な出来事から過去の犯罪と関連付けます。また、ラチェットの本名がカセッティであることを突き止めたポワロは、デイジー・アームストロング誘拐事件との関連を見抜き、彼が狙われる理由を理解します。ポワロの鋭い観察力と、過去の事件への知識が、ラチェットの正体を暴く鍵となりました。

映画『オリエント急行殺人事件(2017)』はどんな終わり方？

映画『オリエント急行殺人事件(2017)』は、探偵エルキュール・ポワロが真相を解明することで幕を閉じます。ポワロは、ラチェット殺害事件の犯人が乗客全員であることを突き止めます。彼らは全員、過去にラチェット（本名カセッティ）が関与したデイジー・アームストロング誘拐事件で傷ついた人物で、復讐のために共謀して殺人を行いました。最後にポワロは、正義を追求するか、犯人たちの事情を理解して見逃すかという選択を迫られます。映画はポワロが決断を下し、次の事件へと旅立つ場面で終わります。

映画『オリエント急行殺人事件(2017)』に出てくるアームストロングの事件は本当に起きた？

映画『オリエント急行殺人事件(2017)』に登場するデイジー・アームストロング誘拐事件は、フィクションです。しかし、この事件はアガサ・クリスティーの原作小説がモデルにした実際の事件にインスパイアされています。それは、1932年にアメリカで起きたリンドバーグ事件で、著名な飛行士チャールズ・リンドバーグの息子が誘拐され、後に死亡が確認された悲劇的な事件です。クリスティーはこの実際の事件を元に、小説内でアームストロング事件として描写しましたが、映画に登場する出来事自体は創作です。

映画『オリエント急行殺人事件(2017)』は実話を元にしている？

映画『オリエント急行殺人事件(2017)』は、実話を直接の元にはしていませんが、実際の事件からインスピレーションを得ています。アガサ・クリスティーが書いた原作小説は、リンドバーグ事件と呼ばれる実際の誘拐事件から着想を得ています。リンドバーグ事件は、当時のアメリカ社会に大きな衝撃を与え、クリスティーもこれに影響を受けました。物語自体はフィクションですが、クリスティーは実際の事件の要素を取り入れて、複雑な人間ドラマとサスペンスを構築しました。そのため、映画もまた、事実に基づいた感覚を持ちながら、完全なフィクションとして描かれています。
[ad03]

映画『オリエント急行殺人事件(2017)』の伏線一覧と回収

アームストロング事件との関連性

伏線

映画の序盤で、ラチェットがポアロに対して自身の安全を懸念し、護衛を依頼するシーンが描かれます。また、ラチェットの過去に対する暗示やアームストロング事件に関する新聞記事が登場し、この事件が物語の鍵となることが示唆されます。

回収

物語が進むにつれて、ラチェットが実はアームストロング事件の犯人であり、彼の本名がカセッティであることが明らかになります。アームストロング事件の犠牲者であるデイジー・アームストロングの家族と関係者が乗客として登場し、彼らがラチェットに対する復讐のために協力して彼を殺害したことが判明します。この伏線が回収されることで、事件の動機と背景が明確になります。

乗客たちの不自然な行動

伏線

ポアロが乗客たちを取り調べる際、彼らのアリバイや証言に不自然な点が見られます。特に、乗客たちが異常なまでに協力的である反面、互いに矛盾する証言を行う場面が描かれます。また、乗客たちの持つアイテムや行動に関する微細な描写があり、それぞれが何かを隠していることが示唆されます。

回収

最終的に、乗客たち全員がラチェットの殺害に関与していたことが明らかになります。彼らは共謀してラチェットを殺害し、その後、アリバイを捏造してポアロの捜査を混乱させようとしていたのです。ポアロはこの事実を突き止め、乗客たちの不自然な行動や矛盾が全て一つの計画に基づいていたことを解明します。

ポアロの独自の観察力

伏線

ポアロの観察力が随所で強調され、彼が小さな手がかりを見逃さないことが示されます。例えば、ポアロが乗客たちの細かな行動や言動、持ち物に注意を払う場面が描かれます。特に、血痕や手紙の切れ端などの細かい証拠が重要な役割を果たすことが示唆されます。

回収

ポアロはこれらの細かな手がかりを積み重ねることで、乗客たち全員が共謀しているという結論に至ります。彼の鋭い観察力が、真相を解明するための鍵となり、彼が見つけた証拠が全て一つのパズルのピースとしてはまっていきます。この伏線が回収されることで、ポアロの探偵としての能力が改めて証明されます。

乗客たちの背景と関係

伏線

映画の中で、各乗客の背景や関係についての情報が少しずつ明らかにされます。彼らの職業や過去の出来事、互いの関係性に関するヒントが断片的に提供され、彼らがただの偶然の乗客ではないことが示唆されます。

回収

最終的に、乗客たちが全てアームストロング家と何らかの形で関係していることが明らかになります。彼らはそれぞれアームストロング家の一員か、親しい友人や使用人であり、ラチェットへの復讐のために一致団結していたのです。この背景情報が全て繋がり、乗客たちの行動の理由と動機が明確になります。

ラチェットの護衛依頼と恐怖心

伏線

ラチェットがポアロに護衛を依頼し、何者かに命を狙われていることを示唆する場面があります。彼の恐怖心が強調され、彼が過去に何か重大な罪を犯したことをほのめかす描写があります。

回収

ラチェットが実際にアームストロング事件の犯人であり、彼の恐怖心はその罪の報いとして追われていることに起因していることが明らかになります。彼の護衛依頼は、彼が過去の罪から逃れられないことを示しており、最終的にその恐怖心が現実のものとなってしまいます。この伏線が回収されることで、ラチェットの行動と最期が納得のいく形で説明されます。