映画『スペル(2009)』のネタバレ・あらすじ・考察・解説

映画のネタバレ・あらすじ

この記事では、映画『スペル(2009)』のあらすじを簡単に紹介し、結末ラストをネタバレありでわかりやすく解説しています。また、この映画に対する疑問や謎、伏線などについてもわかりやすく考察・解説しています。

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映画『スペル(2009)』の作品情報


引用元:U-NEXT

製作年 2009年
上映時間 99分
ジャンル ホラー
監督 サム・ライミ
キャスト アリソン・ローマン
ジャスティン・ロング
ローナ・レイヴァー
ディリープ・ラオ
製作国 アメリカ

映画『スペル(2009)』の作品概要

『スペル(2009)』は、サム・ライミ監督によるホラー映画で、邪悪な呪いに取り憑かれた女性の恐怖と絶望を描いた作品です。銀行ローンオフィサーのクリスティンは、仕事の決断によって不満を抱いた老婦人から恐ろしい呪いをかけられます。映画は、彼女が呪いを解くために奮闘しながら、次第にエスカレートする恐怖に直面する姿を描きます。ライミ独特のユーモアとスリルが融合した、緊張感溢れるストーリー展開が特徴です。

映画『スペル(2009)』の簡単なあらすじ

映画『スペル(2009)』のあらすじを簡単に紹介しています。どんな話なのか参考にしてみてください。

銀行で働くクリスティンは、昇進を狙って厳格な判断を下し、老婦人シルヴィア・ガーナッシュの住宅ローン延長を拒否します。怒りに燃えたガーナッシュは、クリスティンに強力な呪いをかけます。呪いによって、彼女の生活は恐ろしい出来事に満ち溢れ、クリスティンは恐怖と絶望の中で呪いを解く方法を模索しますが、次第に追い詰められていきます。
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映画『スペル(2009)』の結末ラスト(ネタバレ)

映画『スペル(2009)』の結末ラストをネタバレありでわかりやすく解説しています。この先、ネタバレが書かれているためご注意ください。

映画のクライマックスでは、クリスティンは呪いを解くために様々な方法を試みます。霊媒師や占い師の助けを借りて、ついにはガーナッシュの遺体に呪われたボタンを返すことで呪いを解こうと決意します。彼女はガーナッシュの墓を掘り起こし、ボタンを遺体に返すことに成功したかのように見えます。

しかし、最後のシーンでクリスティンはボタンをガーナッシュに返すのではなく、誤って彼女のボーイフレンドのペンに付けてしまったことが明らかになります。彼女が駅でボーイフレンドと再会する際、彼がペンを見せることでこの誤りが発覚します。その瞬間、クリスティンは恐怖に駆られますが、すでに遅すぎます。

ホームから落ちたクリスティンは、恐ろしい手に引きずり込まれ、地獄へと連れて行かれます。彼女の絶望的な叫びと共に、映画は幕を閉じます。クリスティンの努力は無駄に終わり、彼女の恐怖と絶望が最終的な結末として描かれます。ライミ監督らしい衝撃的なラストが観客に強烈な印象を残し、映画全体のテーマである運命と逃れられない恐怖を強調します。
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映画『スペル(2009)』の考察・解説(ネタバレ)

映画『スペル(2009)』に対する疑問や謎をわかりやすく考察・解説しています。この先、ネタバレが書かれているためご注意ください。

映画『スペル(2009)』の主人公が理不尽だと言われる理由とは?

映画『スペル(2009)』の主人公クリスティン(アリソン・ローマン)が「理不尽だ」と言われる理由は、彼女が自身の意図や悪意がないにもかかわらず、恐ろしい呪いに巻き込まれる点にあります。物語の冒頭、クリスティンは銀行で働くローンオフィサーとして登場します。彼女は昇進を狙い、上司に評価されたいというプレッシャーの中で、年老いたジプシー女性ガーナシュ夫人の住宅ローン延長の依頼を断ります。この決断自体は仕事上の判断であり、必ずしも悪意に基づくものではありません。しかし、ガーナシュ夫人はこれに激怒し、クリスティンに対して恐ろしい呪い「ラミアの呪い」をかけることになります。

クリスティンが呪われたことは、彼女自身が悪事を働いた結果ではなく、昇進のために正しいと信じた行動を取った結果です。そのため、彼女が受ける恐怖や苦しみは非常に理不尽に感じられます。観客から見ても、彼女は善人として描かれているため、無意識のうちに恐ろしい呪いに巻き込まれ、最終的に地獄へ引きずり込まれるという結末は非常に不公平に思えるのです。映画全体に漂うこの「理不尽さ」が、主人公クリスティンが観客から同情を集める理由の一つです。

映画『スペル(2009)』のラミアという悪魔の正体とは?

映画『スペル(2009)』に登場するラミアという悪魔は、ギリシャ神話に由来する存在です。ラミアはかつて美しい女王であったが、ゼウスとの関係が発覚し、ヘラの怒りを買って子供を奪われてしまったという伝承があります。この出来事から、彼女は子供たちを襲う恐ろしい怪物に変わり果てたとされています。映画では、この伝承を基にした恐ろしい悪魔としてラミアが登場します。

ラミアは呪いをかけられた人間を3日間にわたり苦しめ、最終的にはその魂を地獄に引きずり込むという恐ろしい力を持っています。映画の中で、ラミアの呪いを受けたクリスティンは、視覚的・聴覚的に悪夢のような現象に悩まされ、次第に恐怖が現実となっていくのを体験します。ラミアは単なる怪物ではなく、超自然的な力を持つ存在であり、直接姿を現すことは少なくても、その圧倒的な力で呪いをかけた人間を徹底的に追い詰めます。

映画の終盤では、ラミアがクリスティンを地獄に引きずり込むクライマックスシーンが描かれ、彼女の存在の恐ろしさと、決して逃れることができない運命が強調されます。ラミアは、古代の伝承に基づいた恐怖の象徴として描かれており、映画全体の恐怖を支える強力なキャラクターとなっています。

映画『スペル(2009)』はホラーだけど「笑える」のはなぜか?

映画『スペル(2009)』がホラーでありながら「笑える」とされるのは、監督サム・ライミの特有の演出スタイルによるものです。ライミは、過去の代表作『死霊のはらわた』シリーズでも見られるように、ホラーとコメディを絶妙に組み合わせる手法を得意としています。この映画でも、恐怖とユーモアが同居しており、観客に笑いを誘うシーンがいくつか存在します。

例えば、クリスティンが呪いに苦しみ、悪霊や超自然現象に立ち向かう場面では、非常に過激で奇抜な演出が多用されています。物理的に荒唐無稽な暴力や、極端に誇張されたシーンが多く、観客に恐怖を感じさせると同時に、その奇抜さや滑稽さから笑いを誘うのです。特に、クリスティンがガーナシュ夫人と対峙する場面では、痛烈な肉体的攻撃や身体的なコメディ要素が入り混じり、恐怖とユーモアが入り交じった独特のテンションを生み出しています。

さらに、映画全体のテンポやシチュエーションがしばしばオーバーなものになっており、観客は「怖い」という感情と「滑稽だ」という感情の間を行き来することになります。このように、サム・ライミの監督術が、映画を単なるホラーではなく、ホラーコメディとして楽しめる要素を加えているのです。そのため、観客は緊張しながらも時折笑ってしまうという独特の体験を得られる映画となっています。
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映画『スペル(2009)』の伏線一覧と回収

映画『スペル(2009)』の主要な伏線一覧とその回収についてわかりやすく考察・解説しています。この先、ネタバレが書かれているためご注意ください。

シルヴィア・ガーナッシュの呪い

伏線

クリスティンがガーナッシュ夫人のローン延長を拒否した後、ガーナッシュ夫人はクリスティンに対して強力な呪いをかけることを予告します。彼女の言葉と行動がクリスティンの運命を暗示しています。

回収

ガーナッシュ夫人の呪いは物語全体の中心となり、クリスティンの生活を恐怖で満たします。ガーナッシュ夫人の呪いによって、クリスティンは様々な怪奇現象に見舞われ、最終的には恐ろしい運命に直面することになります。

呪われたボタン

伏線

ガーナッシュ夫人がクリスティンに呪いをかけた際、ボタンを媒介として呪いがかけられます。このボタンがクリスティンの恐怖と絶望の象徴となります。

回収

クリスティンは呪いを解くために、このボタンをガーナッシュ夫人の遺体に返そうとしますが、最終的に誤ってボタンをボーイフレンドのペンに付けてしまいます。このミスが彼女の最終的な運命を決定づけ、地獄へ引きずり込まれる原因となります。

ラムの予言

伏線

霊媒師のラムは、クリスティンに呪いを解くためにはガーナッシュ夫人に呪われた物を返さなければならないと助言します。この予言がクリスティンの行動を導きます。

回収

クリスティンはラムの助言に従って、ボタンを返そうとしますが、誤ってボタンをペンに付けてしまいます。ラムの予言が正しかったことが最後に明らかになり、クリスティンの運命が決まります。

クリスティンの仕事の野心

伏線

クリスティンが昇進を狙って、ガーナッシュ夫人のローン延長を拒否する決断を下すことが描かれます。彼女の野心とその結果が物語の発端となります。

回収

クリスティンの野心が彼女を呪いの対象にし、最終的には彼女の破滅に繋がります。彼女が仕事で成功を求めた結果、恐ろしい運命に見舞われるという皮肉が描かれています。

霊媒師との出会い

伏線

クリスティンが呪いに対抗するために、霊媒師を訪れるシーンが描かれます。霊媒師は、クリスティンに呪いの恐ろしさと対処法を教えます。

回収

霊媒師の助言に従って行動するクリスティンですが、最終的には彼女のミスにより呪いを解くことができません。霊媒師との出会いが、クリスティンの運命に大きな影響を与え、彼女の最後の行動を導きます。

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