この記事では、映画『ワールド・ウォーZ』の結末・ラストをネタバレありで解説し、この映画に関する疑問や謎を分かりやすく考察・解説しています。
映画『ワールド・ウォーZ』の結末・ラスト(ネタバレ)
映画『ワールド・ウォーZ』の結末では、ジェリー・レインという主人公が世界中を飛び回り、ゾンビから人類を守るための方法を探し続けます。ゾンビは人間を襲って噛むことで感染を広げるため、ジェリーは何とかしてこの連鎖を止めようとします。多くの場所で情報を集めるうちに、ジェリーはある発見をします。それは、ゾンビが重い病気に感染している人間には興味を示さないということです。ゾンビは本能的に「病気の人には近づかない」習性があるとわかります。
この発見を活かして、ジェリーは自らに病原菌を注射して「病気のふり」をすることにします。この作戦を実行するために、彼はとても危険な医療施設に入り、ゾンビに囲まれた中で病原菌の注射を試みます。自分に注射を打つと、実際にゾンビは彼に近づかなくなり、ジェリーは無事にその場を脱出します。こうして彼の発見が証明され、世界中に伝えられることになります。
ジェリーの発見によって、人々はゾンビの攻撃から身を守るために「ワクチン」を作り、これを使うことでゾンビに襲われずに活動できるようになります。こうして人々は反撃の準備が整い、感染の広がりを少しずつ抑えられるようになっていきます。映画の最後は、ジェリーの家族も含めて、人々が新しい生活を始められる希望を持ち始めるところで終わります。物語は、まだすべてが解決されたわけではないけれど、ジェリーの勇気と努力が世界を救う大きな一歩になったことを示して締めくくられます。
映画『ワールド・ウォーZ』の考察・解説(ネタバレ)
映画『ワールド・ウォーZ』で妻がうざいと言われる理由は?
映画『ワールド・ウォーZ』で、ジェリー・レインの妻であるカリン・レインが「うざい」と感じられる理由には、彼女が頻繁にジェリーに電話をかけてしまう行動が挙げられます。物語が進む中、ジェリーはゾンビ感染の危機に瀕している人々を助けながら、自らも生き延びようと必死に動き回っています。そんな中で、カリンが彼に電話をかける場面が何度か登場し、そのたびに緊迫した状況にあるジェリーの行動が中断されてしまいます。この電話は、視聴者にとっては「今は大事な場面なのに、空気を読まない行動」として映り、緊張感が損なわれる要因となってしまいました。
カリンの行動は、家族を想うがゆえの心配から来ているものですが、極限の状況で命がけで奮闘しているジェリーには不必要な負担にもなります。カリン自身も夫がどれだけ危険な任務に就いているかを理解しているはずですが、その心配が行動に出てしまい、結果的にジェリーの任務の邪魔になってしまうのです。
このため、カリンの行動に対し「空気が読めない」という反応が一部の視聴者から生まれました。しかし、カリンはただ家族を心配している普通の母親であり、その視点から彼女の行動を理解することもできます。
映画『ワールド・ウォーZ』のウイルスの感染源とは?
映画『ワールド・ウォーZ』で発生するゾンビウイルスの感染源については、明確な説明はありません。作中では、ジェリーがウイルスの発生源を探るために各国を飛び回り、情報を収集する場面が描かれます。特に韓国で最初の感染者が確認されたという話が出てきますが、ウイルスがどこでどのように発生したのかという具体的な経緯については不明のままです。感染の経路や起源が分からないため、感染を防ぐ手段も見つけにくく、事態がますます深刻化していきます。
感染源が明らかにされないことで、ウイルスに対する恐怖がさらに増し、観客にも終始緊張感が漂うことになります。この作品では、感染者が凶暴化してゾンビのように変わり果てるという現象が一気に広がっていくため、どこに行っても安全ではないという絶望的な状況が描かれます。
このように、感染源が不明であることが、映画全体の恐怖感とサスペンスを高める効果を生んでいるのです。
映画『ワールド・ウォーZ』の続編の製作は再開されるか?
『ワールド・ウォーZ』には当初、続編の製作が予定されていました。ブラッド・ピット演じるジェリー・レインのその後の冒険や、ゾンビウイルスのさらなる展開を描くことが期待されていたのです。しかし、製作が進む中で続編の企画は一時的に進行したものの、予算やスケジュール、製作上のさまざまな理由から続編は結局中止となってしまいました。
現在のところ、続編の製作再開の予定は発表されておらず、ファンの間でも続編の実現が難しいという見方が強まっています。映画の興行収入が成功していたため、当初は続編の製作に対する期待も高かったものの、現在ではその計画がなくなってしまったのです。
監督やキャストも他のプロジェクトに専念していることから、『ワールド・ウォーZ』の物語が再び映画で描かれる可能性は低いと考えられています。
映画『ワールド・ウォーZ』の突っ込みどころとは?
『ワールド・ウォーZ』にはいくつかの「突っ込みどころ」があり、特にジェリー・レインの驚異的な生存能力と、ゾンビの超人的な動きが挙げられます。ジェリーは危険な任務に何度も挑み、世界中を飛び回りながらゾンビ感染から生き延びていますが、その行動には運の要素が多く含まれており、実際にはなかなか現実味がないと感じる部分もあります。ゾンビの襲撃を間一髪でかわしたり、窮地から逃れたりする場面が続き、観客の中には「いくら何でも奇跡が起きすぎでは?」と感じる人もいます。
また、ゾンビがあまりにも素早く動き、壁をよじ登ったり、超人的な力で突進してくる様子も、普通のゾンビ映画と異なる要素であり、リアルさよりもアクション性が強調されています。この点で、ゾンビが「まるでスーパーヒーローのように動く」と突っ込みを入れたくなる人もいるでしょう。
物語が進むにつれて、ジェリーの行動やゾンビの挙動に不自然さを感じる場面が増えるため、リアリティよりもエンターテイメント性を楽しむ作品だといえます。
映画『ワールド・ウォーZ』がひどいと言われる理由は?
『ワールド・ウォーZ』が一部の視聴者から「ひどい」と評価される理由には、感染経路やゾンビ感染の描写、登場人物の心理描写が十分に掘り下げられていないことが挙げられます。映画は終始スピーディーな展開で進むため、ウイルスがどのように広がったのか、あるいは各国の感染状況についての詳細な説明が不足しており、物語の深みが感じられないとの指摘もあります。このため、観客にとっては展開が唐突に感じられ、物語が雑に見えてしまうことがあります。
また、登場人物の心理描写もあまり多く描かれていません。ジェリーが命をかけて世界中を回り、家族を守るために戦う姿がメインに描かれるものの、他の登場人物についてのバックストーリーや感情の変化はほとんど描写されておらず、物語の深みを欠いていると感じる人もいます。
加えて、ウイルスの恐怖が急速に描かれる反面、感染が進む様子や緊張感がシーンによって薄れる場面があるため、観客の集中を保ちにくい要素も影響していると考えられます。
映画『ワールド・ウォーZ』の最後で、ジュリーが襲われない理由
『ワールド・ウォーZ』のラストシーンで、ジェリー・レインがゾンビに襲われないのは、彼が自らウイルスを注射したためです。ジェリーは、ゾンビが病原菌や重病に感染している人間には反応しないという特徴を発見します。この知識を活かして、自らに病原菌を注射し、「病気持ち」の状態にしてゾンビからの攻撃を避ける方法を取るのです。このアイデアによって彼はゾンビの標的から外れ、危険な場所でも無事に行動できるようになります。
ジェリーが病原菌を注射する場面は緊張感が漂い、彼が生き延びるためにリスクを取る姿が描かれています。これによって、彼は無事にゾンビから逃れることができ、人類がゾンビから身を守るための新しい戦略も見つかるのです。
この方法を元に、後にワクチンが開発され、人々はゾンビの脅威から身を守ることができるようになります。ジェリーの発見によって、物語は希望を感じさせる形で終わりを迎えます。
映画『ワールド・ウォーZ』で、薬局の男が言ったセリフの意味とは?
『ワールド・ウォーZ』の中で、ジェリー・レインが薬局に立ち寄るシーンがあります。そこで、ジェリーは一見怖そうな見た目の男性と出会いますが、この男性は実は友好的で、ジェリーに必要な薬を与えてくれます。このシーンでは「人は見た目で判断できない」というメッセージが含まれており、見かけや第一印象だけでは相手の本当の意図や性格を知ることができないということを示しています。周囲がゾンビによる恐怖で支配され、人々が疑心暗鬼になっている状況でも、思いやりを持って接する人がいるという希望が感じられる場面です。
この薬局の男性がジェリーに協力的だったのは、ジェリーが自分の家族を守るために必死になっている姿を見て、人として共感したからとも考えられます。彼は、危険が迫る中でも家族を大切にするジェリーの思いを感じ取り、その支えになろうとしたのかもしれません。
このシーンは、終始緊張感が続く映画の中で、ちょっとした人の温かさが感じられる瞬間でもあり、人間関係の重要さを伝えているといえるでしょう。
映画『ワールド・ウォーZ』に気まずいシーンはあるか?
『ワールド・ウォーZ』には、夫婦の軽いキスシーンはありますが、濃厚なラブシーンやベッドシーンといった要素は含まれていません。このため、家族で観ても特に気まずくなるようなシーンは少なく、アクションやサスペンスが中心に展開される内容になっています。映画の焦点は、ゾンビ感染の危機からいかにして生き延びるかや、ジェリーが家族を守るために奮闘する姿に置かれており、ロマンスやラブシーンはあまり描かれていません。
ただし、ゾンビが人間を襲うシーンや、感染の拡大が描かれる場面は、ややショッキングな描写が含まれるため、ゾンビ映画特有の怖さを感じる人もいるかもしれません。
また、緊迫したシーンが多いため、全体的に暗く緊張感のある雰囲気が続きますが、そうした要素も作品の一部として描かれており、物語のテーマに沿っています。
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