映画『鍵泥棒のメソッド』のネタバレ考察・解説

映画のネタバレ考察

この記事では、映画『鍵泥棒のメソッド』の結末・ラストをネタバレありで解説し、この映画に関する疑問や謎を分かりやすく考察・解説しています。

映画『鍵泥棒のメソッド』の結末・ラスト(ネタバレ)

映画『鍵泥棒のメソッド』の結末ラストをネタバレありで解説しています。この先、ネタバレが書かれているためご注意ください。

映画『鍵泥棒のメソッド』の結末では、それぞれの登場人物が自分の人生を取り戻し、新たな道を歩み始める。

物語の終盤、記憶を失っていた山崎信一郎(香川照之)は、実は殺し屋ではなく几帳面な便利屋であったことが判明する。一方で、彼と入れ替わっていた売れない役者・桜井(堺雅人)は、山崎の持っていた金を使って借金を清算し、人生をやり直そうとしていた。しかし、桜井は最後に良心の呵責に苛まれ、山崎に事実を告げ、元の生活に戻ることを決意する。

一方、新聞記者の香苗(広末涼子)は、桜井の誠実さに惹かれ、彼と結ばれることを選ぶ。最終的に、山崎は再び便利屋としての仕事を続け、桜井も役者として新しいスタートを切ることになる。

映画のラストシーンでは、桜井が舞台の上で新しい役を演じる姿が映し出される。彼は、自分の人生を演じるのではなく、真剣に役者として生きることを選んだのだった。この結末は、アイデンティティの入れ替わりというコメディ的な要素を含みつつ、登場人物それぞれが自分の人生を見つめ直し、成長する物語として締めくくられる。

映画『鍵泥棒のメソッド』の考察・解説(ネタバレ)

映画『鍵泥棒のメソッド』に関する疑問や謎を分かりやすく考察・解説しています。この先、ネタバレが書かれているためご注意ください。

映画『鍵泥棒のメソッド』とコラボドラマ「名探偵コナン 江戸川コナン失踪事件?史上最悪の2日間?」との関係は?

映画『鍵泥棒のメソッド』と、アニメ『名探偵コナン』のスペシャルドラマ「江戸川コナン失踪事件?史上最悪の2日間?」は直接の繋がりがあり、コナンドラマは映画の後日譚にあたる。

このドラマでは、映画に登場した**コンドウ(香川照之)**が再登場する。映画で彼は殺し屋と思われていたが、実際は几帳面な便利屋であり、記憶喪失を経て新たな人生を歩んでいた。ドラマでもその設定が生かされており、映画の出来事が関係していることが明示されている。

『鍵泥棒のメソッド』の世界観を踏襲しつつ、コナンの事件に関与する形でストーリーが展開されるため、映画を観た人はより楽しめる仕掛けになっている。コラボの要素が強く、両作品のファンにとって特別なつながりを持つ作品となっている。

映画『鍵泥棒のメソッド』の原作は伊坂幸太郎の小説?

本作は伊坂幸太郎の小説が原作ではなく、完全オリジナルの脚本による映画である。脚本・監督は内田けんじが務め、独自のアイデアで作られた作品となっている。

しかし、映画の雰囲気や展開が伊坂幸太郎の作品と似ている点が多く、しばしば伊坂作品と誤解されることがある。その理由のひとつが、主演の堺雅人が伊坂作品(『アヒルと鴨のコインロッカー』など)に出演していたことであり、彼の演じるコミカルでありながらもシリアスなキャラクターが伊坂作品の世界観と重なって見えるためだ。

また、本作のタイトル『鍵泥棒のメソッド』も、伊坂幸太郎の小説にありそうなネーミングであることから、さらに誤解を招いたと考えられる。だが、実際には伊坂作品とは無関係であり、内田けんじ監督のオリジナル作品として独立した評価を受けている。

映画『鍵泥棒のメソッド』のロケ地はどこ?

映画『鍵泥棒のメソッド』は、関東地方を中心にロケ撮影が行われた。主なロケ地は以下の通り。

県営大宮砂団地(埼玉県さいたま市)

映画の中で、山崎信一郎(香川照之)が暮らす団地のシーンが撮影された場所。団地のレトロな雰囲気が、彼の几帳面な性格と対照的に描かれている。

いずみ野駅(神奈川県横浜市)

主人公・桜井(堺雅人)が利用する駅として登場。いずみ野線の雰囲気が、物語の世界観に合っている。

このほか、都内や横浜の街並みもいくつかのシーンで使用されている。作品全体にリアルな空気感を持たせるために、現実的な街並みが舞台として選ばれたことが分かる。

映画『鍵泥棒のメソッド』のどんでん返しとは?

『鍵泥棒のメソッド』の最大のどんでん返しは、山崎信一郎(香川照之)が恐ろしい殺し屋ではなく、実は几帳面な便利屋だったという点である。

物語の序盤では、記憶を失う前の山崎は「冷酷な暗殺者」として描かれており、彼の存在に恐怖を感じる場面が続く。しかし、記憶を失い、桜井(堺雅人)と入れ替わる形で生活するようになってから、彼の本当の性格が徐々に明らかになる。

山崎は几帳面で礼儀正しく、細かい作業を得意とする人物だった。彼の生活ぶりは、徹底した整理整頓と完璧なルールに基づいており、これが殺し屋ではなく「便利屋」としての仕事の一環であったことが後に判明する。

このどんでん返しは、観客の予想を大きく裏切る仕掛けになっており、映画をより面白くする要素となっている。結果として、「冷酷な殺し屋が実は真面目な一般人だった」という設定が、物語のユーモアとミステリーを引き立てている。

スポンサーリンク
スポンサーリンク
この記事の編集者
影山みほ

当サイト『シネマヴィスタ』の編集長。累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家です。多数のメディア掲載実績やテレビ局の映画番組とのタイアップ実績があります。平素より映画監督、俳優、映画配給会社、映画宣伝会社などとお取引をさせていただいており、映画情報の発信および映画作品・映画イベント等の紹介やPRをさせていただいております。当サイトの他に映画メディア『MIHOシネマ』の編集長も兼任しています。

影山みほをフォローする
映画のネタバレ考察

みんなの考察・感想