映画『ナイル殺人事件(2020)』のネタバレ考察・解説

映画のネタバレ考察

この記事では、映画『ナイル殺人事件(2020)』の結末・ラストをネタバレありで解説し、この映画に関する疑問や謎を分かりやすく考察・解説しています。

映画『ナイル殺人事件(2020)』の結末・ラスト(ネタバレ)

映画『ナイル殺人事件(2020)』の結末ラストをネタバレありで解説しています。この先、ネタバレが書かれているためご注意ください。

映画『ナイル殺人事件(2020)』の結末は、犯人がサイモンとジャクリーンであることが明らかになります。最初に、リネットという非常にお金持ちな女性が殺され、ポアロ探偵が事件を調査し始めます。リネットは新婚旅行中で、夫のサイモンと一緒にいました。ジャクリーンは元々サイモンの恋人で、リネットにサイモンを奪われたと思い込み、嫉妬心を抱いていました。

しかし、実際にはサイモンとジャクリーンは最初から共謀していました。サイモンはリネットと結婚して彼女のお金を手に入れるため、ジャクリーンと計画を立てていたのです。サイモンはリネットを殺害して、ジャクリーンと一緒にそのお金で新しい生活を始めるつもりでした。ジャクリーンがサイモンを追いかけ、彼を撃つふりをした場面も、すべて計画の一部でした。サイモンは怪我を装い、自分が犯人ではないと周囲に信じ込ませようとしました。

しかし、ポアロは事件の真相を見抜きます。リネットが殺された夜、サイモンが実は自分でリネットを撃って殺していたことがわかり、ジャクリーンはその後、証拠を隠すために他の殺人にも関与していました。ポアロが二人の共犯関係を暴いたことで、ジャクリーンとサイモンは逃げ場を失います。

最後に、ジャクリーンはサイモンを撃ち、続けて自分も撃って命を絶ちます。彼女はサイモンを深く愛しており、彼と共に罪を背負って死ぬことを選んだのです。サイモンも彼女を裏切れず、最後まで彼女に従います。

物語の最後のシーンでは、ポアロが髭を剃った姿で登場し、以前の自分と違う新たな一歩を踏み出している様子が描かれます。彼が解決したこの事件は、彼にとっても大きな影響を与えたことが伺えます。
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映画『ナイル殺人事件(2020)』の考察・解説(ネタバレ)

映画『ナイル殺人事件(2020)』に関する疑問や謎を分かりやすく考察・解説しています。この先、ネタバレが書かれているためご注意ください。

映画『ナイル殺人事件(2020)』に気まずいシーンはあるか?

映画『ナイル殺人事件(2020)』にはいくつか気まずく感じるシーンが存在します。特に、主要キャラクター間の恋愛感情や嫉妬、裏切りが描かれる場面でそのような雰囲気が強くなります。例えば、サイモン・ドイルとジャクリーン・ド・ベルフォールの間で、最初は恋人同士であった二人の関係が、サイモンがリネット・リッジウェイと結婚したことで大きく崩れ、複雑な三角関係が発生します。ジャクリーンがサイモンを執拗に追いかける場面では、観客に緊張感や気まずさを感じさせるシーンが多く含まれています。

さらに、リネットとサイモンが結婚した後でも、ジャクリーンが二人をつけ回し、何度も彼らの前に現れるシーンは、不穏な雰囲気を醸し出します。ジャクリーンがサイモンに対して抱く強烈な執着心や、リネットへの敵意が明確に表現されるこれらの場面は、観客に心理的な不安感を与えるものです。

また、登場人物同士の緊張関係がエスカレートするディナーシーンや、事件後のキャラクター間で疑念や不信感が渦巻く場面も、気まずい空気が漂います。ポアロがそれぞれの人物を厳しく問い詰めるシーンでは、登場人物たちが隠し事を抱えている様子が明らかになり、観客に強い緊張感を感じさせます。
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映画『ナイル殺人事件(2020)』と原作の違いは?

映画『ナイル殺人事件(2020)』は、アガサ・クリスティの原作小説を基にしていますが、いくつかの重要な違いがあります。まず、登場人物の設定や背景が一部変更されています。例えば、映画版ではポアロの友人としてブークが登場しますが、原作にはこのキャラクターは登場しません。ブークは『オリエント急行殺人事件』に登場するキャラクターで、彼が再び登場することで、ポアロとの友情が強調されています。

また、キャラクターの性格や動機にも変更が加えられています。リネットの家族構成や、一部のキャラクターの動機に関して、映画ではより感情的な描写が強化されています。特に、ジャクリーンとサイモンの関係性やリネットに対する憎しみの背景が、映画ではよりドラマチックに描かれており、観客に強い印象を与えるようになっています。

映画のビジュアルやロケーションも、原作に比べて豪華で映画らしい演出が強調されています。エジプトの壮大な風景やナイル川を巡る船旅の映像は、原作のシンプルな描写よりも華やかで視覚的に豊かなものとなっています。このような変更は、映画のスケールを大きくし、観客によりダイナミックな体験を提供するために行われています。
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映画『ナイル殺人事件(2020)』は『オリエント急行殺人事件(2017)』よりつまらない?

『ナイル殺人事件(2020)』が『オリエント急行殺人事件(2017)』よりつまらないと感じるかどうかは、観客の好みによります。『オリエント急行殺人事件』は、列車という閉ざされた空間での謎解きが展開され、サスペンスが一層高まる作品です。一方で『ナイル殺人事件』は、エジプトの広大な風景や豪華なクルーズ船を舞台にしており、視覚的には魅力的ですが、その分サスペンスの集中度がやや散漫に感じるかもしれません。

また、登場人物のキャラクター性や演技も評価に影響します。『オリエント急行殺人事件』では、豪華なキャスト陣がそれぞれの役割をしっかりと果たしており、特にポアロ役のケネス・ブラナーが高く評価されました。一方で、『ナイル殺人事件』ではキャラクターの感情や人間関係に重きを置いた描写が多く、ミステリー要素が少し薄れていると感じる人もいるかもしれません。

さらに、『オリエント急行殺人事件』の犯行動機や結末が非常に驚くべきものであり、観客に強いインパクトを与えたのに対し、『ナイル殺人事件』では、その驚きの度合いがやや弱いと感じる人もいます。全体として、視覚的な華やかさやキャラクターの人間関係に重点が置かれている分、純粋なミステリーの緊張感を求める人には『オリエント急行殺人事件』の方が満足感が高いかもしれません。
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映画『ナイル殺人事件(2020)』のリネット殺しの犯人のネタバレ

映画『ナイル殺人事件(2020)』のリネット殺しの犯人は、彼女の夫サイモン・ドイルと彼の元恋人ジャクリーン・ド・ベルフォールです。サイモンとジャクリーンは実際には恋人同士のままであり、リネットとの結婚はサイモンが彼女の財産を手に入れるための計画の一部でした。二人は最初から共謀しており、サイモンがリネットと結婚した後、彼女を殺して財産を手に入れようとしていたのです。

ジャクリーンがサイモンを追いかけるふりをして二人を苦しめるというのも、すべて計画の一環でした。彼女がサイモンを銃で撃つ場面も、実はあらかじめ打ち合わせされており、サイモンはわざと足を撃たれて負傷したふりをしていたのです。彼が怪我をしている間、他の乗客たちはサイモンが無実だと信じ込んでいましたが、実際には彼がリネットを殺していたのです。

サイモンがリネットを殺した際には、彼のアリバイを証明するために、ジャクリーンが協力していたのがポアロによって明かされます。この真相が解き明かされる瞬間、二人の共犯関係が露呈し、観客に大きな驚きを与える結末となっています。
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映画『ナイル殺人事件(2020)』の友人ブークはなぜ死亡したのか?

映画『ナイル殺人事件(2020)』において、ポアロの友人であるブークは、リネット殺しに関する重要な証拠を握っていたために殺されます。ブークは事件の真相に気づいており、それをポアロに告げようとしますが、彼が真実を明かす前に口封じのために殺害されてしまいます。

ブークが気づいたのは、リネットの殺害に関与していたサイモンとジャクリーンの共謀関係です。彼は偶然にもサイモンがリネットを殺す瞬間や、ジャクリーンがサイモンに協力している証拠を見てしまった可能性があります。しかし、その証拠を握ったことで、犯人にとっては脅威となり、殺害されることになってしまいました。

ブークの死は、物語の中で大きな衝撃を与える要素の一つです。彼はポアロにとって大切な友人であり、観客にとっても親しみを感じるキャラクターであったため、彼の死はポアロを一層悲しみに追い込みます。ブークの死によって、事件がさらに複雑化し、ポアロの捜査は急展開を迎えます。

映画『ナイル殺人事件(2020)』の最後のシーンで、なぜ二人は自殺したのか?

映画の最後で、ジャクリーンとサイモンは、自分たちがリネット殺しの犯人であることが明かされ、逃げ場がなくなったため、最終的に自殺するという選択をします。ポアロによって二人の共謀が暴かれた後、彼らは自分たちが逮捕され、裁きを受ける運命にあることを悟ります。

ジャクリーンはサイモンを深く愛しており、彼のために全てを犠牲にしてリネットを殺す計画に加担しました。しかし、ポアロに真相が暴かれた時点で、彼女はもうこれ以上逃げられないと感じます。また、ジャクリーンにとってサイモンと一緒にいられない世界で生き続けることは意味がなく、自殺を選ぶことが彼女にとって唯一の逃げ道だったのです。

ジャクリーンは、サイモンを自分と一緒に死なせるために彼を撃ち、その後、自分も命を絶ちます。この結末は、二人の愛が最終的には破滅的な方向に進んだことを象徴しています。彼らの関係は情熱的でありながらも、最終的にはお互いを破壊し合う悲劇的な運命に繋がっていたのです。

映画『ナイル殺人事件(2020)』の最後でポアロが髭を剃った理由

映画『ナイル殺人事件(2020)』の最後で、ポアロが自慢の髭を剃るシーンは、彼の心情の変化を象徴しています。物語の冒頭で、ポアロは髭に対して非常に強いこだわりを持っており、それが彼のトレードマークでもありました。髭は彼の自己防衛や、外の世界からのバリアのような役割を果たしていたのです。

しかし、物語が進むにつれて、ポアロはリネット殺しの事件だけでなく、友人であるブークの死や、他の登場人物たちの悲劇に直面し、人間の脆さや感情の深さに触れていきます。ポアロは非常に理性的で冷静な探偵ですが、この事件を通して、彼もまた感情に揺さぶられ、変わらざるを得なくなります。

髭を剃るという行為は、ポアロがこれまでの自分自身と決別し、感情的に開かれた新しい自分を受け入れる象徴と考えられます。また、彼が髭を剃るシーンは、彼が自分の内面と向き合い、人間としての成長を遂げる一歩を踏み出す姿を描いています。この行動は、彼が以前の自己から変化し、より人間味を持つキャラクターとして次の段階に進むことを示しているのです。

映画『ナイル殺人事件(2020)』のリネット殺しの犯人の動機は?

映画『ナイル殺人事件(2020)』でリネットを殺害した犯人は、サイモンとジャクリーンです。彼らの動機は、サイモンがリネットと結婚して彼女の巨額の財産を手に入れるためでした。サイモンは、ジャクリーンと密かに恋愛関係を続けながら、リネットに近づき、彼女との結婚を利用して財産を手に入れようと計画していました。

リネットは非常に裕福で、彼女の財産はサイモンにとって非常に魅力的なものでした。サイモンとジャクリーンはリネットを利用するため、最初から共謀しており、ジャクリーンがサイモンを追いかけているふりをすることで、二人の関係を隠しつつ、リネットに対する計画を進めていました。

最終的に、サイモンがリネットを殺し、その犯行を隠蔽しようとしたのですが、彼の動機は明確にリネットの財産にありました。また、ジャクリーンもサイモンを愛しており、彼のためにリネット殺しの計画に加担しました。二人の犯行の動機は愛と欲望、そして裏切りが絡み合い、悲劇的な結末を迎えることとなりました。

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