この記事では、映画『クリムゾン・ピーク』の結末・ラストをネタバレありで解説し、この映画に関する疑問や謎を分かりやすく考察・解説しています。
映画『クリムゾン・ピーク』の結末・ラスト(ネタバレ)
映画『クリムゾン・ピーク』の物語の結末は、シャープ家の暗い秘密が明らかになり、イーディスが危機を乗り越えることで幕を閉じます。
イーディスは、トーマスと結婚してクリムゾン・ピークの屋敷に住み始めますが、そこには数々の幽霊が現れます。幽霊たちは彼女に危険を警告する役割を果たしており、彼女は屋敷の隠された秘密に気づき始めます。やがて、トーマスの姉ルシールが全ての悲劇の中心であることが明らかになります。彼女は幼い頃から弟トーマスと異常に近い関係を持ち、二人の結婚相手を次々と殺害していたのです。
ルシールはトーマスとイーディスを結婚させ、彼女の財産を奪おうとしていましたが、イーディスがその計画を知ると彼女を殺そうとします。一方で、トーマスはイーディスを本当に愛するようになり、ルシールの行動を止めようとします。しかし、ルシールは嫉妬と狂気に駆られ、トーマスを刺して殺害してしまいます。
イーディスは命がけでルシールと対決し、最終的にルシールを殺害して生き延びます。トーマスの幽霊が最後に現れ、イーディスに別れを告げて姿を消します。屋敷を後にしたイーディスは、生き延びたことで新たな人生を歩み出す兆しを見せます。
映画は、クリムゾン・ピークの屋敷が持つ恐ろしい秘密と、それが引き起こした悲劇を描きながらも、イーディスが自由を手に入れるラストで締めくくられます。ゴシックホラーの要素を持つこの物語は、愛と執着、裏切りと贖罪のテーマを深く掘り下げています。
映画『クリムゾン・ピーク』の考察・解説(ネタバレ)
映画『クリムゾン・ピーク』で写真に写る赤ちゃんは誰の子?
写真に写る赤ちゃんは、トーマスと彼の姉ルシールの間に生まれた子供です。この赤ちゃんは、二人の近親相姦関係の結果として誕生しました。しかし、この子供はルシールによって命を奪われてしまいます。映画内では、その具体的な理由は明かされていませんが、ルシールの支配的な性格や精神状態から、彼女が赤ん坊を負担や脅威と感じた可能性が考えられます。また、赤ん坊の死は、ルシールの行動がどれだけ異常で危険であるかを示す要素として描かれています。
この写真の発見は、イーディスがシャープ家の秘密を知り、ルシールの本性に気づくきっかけとなります。物語が進む中で、写真の赤ちゃんの存在が、シャープ家の背後にある深い闇を象徴する重要な伏線となっています。
映画『クリムゾン・ピーク』でイーディスが可愛がっていた犬はどうなった?
イーディスが可愛がっていた犬は、物語の中盤以降に登場しなくなります。映画の中で、ルシールがその犬を見て苛立ちを露わにする場面があります。彼女は犬を捕まえる描写があるものの、その後の犬の姿が描かれないため、ルシールが犬を殺害した可能性が高いとされています。
ルシールの行動は、彼女の嫉妬深い性格や独占欲を象徴しています。犬は、イーディスにとっての小さな慰めの存在であり、ルシールにとってはそれすらも許せない存在だったと考えられます。このエピソードは、ルシールの冷酷さと、自分以外の存在を受け入れられない彼女の異常性を浮き彫りにするものです。
映画『クリムゾン・ピーク』は怖い映画?
映画『クリムゾン・ピーク』は、幽霊や殺人が登場するホラー映画ですが、伝統的なジャンプスケアや強烈な恐怖演出が中心ではありません。本作はむしろゴシックホラーと呼ばれるジャンルに属し、美しいビジュアルや緻密な物語を通して、不気味で不穏な雰囲気を醸し出しています。
恐怖の対象となるのは、血塗られた過去やルシールの異常な行動ですが、幽霊たちはイーディスに危害を加える存在ではなく、むしろ彼女を助けようとしています。そのため、幽霊が登場する場面も極端に怖いものではなく、不気味でありながらもどこか切なさを感じさせる描写になっています。
グロテスクなシーンもありますが、それが物語の核というよりは、キャラクターやシャープ家の秘密を浮き彫りにするための一要素として扱われています。そのため、一般的なホラー映画に比べて、怖さよりも物語の美しさや哀しさに注目される作品と言えるでしょう。
映画『クリムゾン・ピーク』はつまらない?
映画『クリムゾン・ピーク』について、「つまらない」と感じる人もいる理由の一つは、物語の展開が予想しやすいことにあります。本作は、豪華なビジュアルと雰囲気作りに重点を置いており、ストーリー自体は伝統的なゴシックロマンスの要素を強く反映しています。そのため、物語の中盤以降、ルシールが真の敵であることや、トーマスとイーディスの関係の行方が観客にとって予測可能なものとなり、「新鮮さに欠ける」と感じる人がいるようです。
しかし一方で、本作はその美術的な完成度や、豪華なセットデザイン、衣装、そして登場人物たちの心理描写に多くの魅力があると評価されています。つまらないと感じるかどうかは、観る人が物語の展開に期待するものや、視覚的な表現をどの程度重視するかに大きく依存すると言えます。キャラクターたちの複雑な関係性や心理を掘り下げる視点で楽しむ人には、奥深い作品として映るでしょう。
映画『クリムゾン・ピーク』でイーディスの父親・カーターを殺した犯人は?
イーディスの父親・カーターを殺した犯人は、トーマスの姉であるルシールです。ルシールは、トーマスとイーディスを結婚させるための計画の一環としてカーターを殺害しました。カーターはイーディスがシャープ家の秘密に巻き込まれることを防ぐため、彼女に対して結婚を断念するよう説得していましたが、ルシールにとってそれは邪魔な行動でした。
カーターの殺害は、物語の序盤で示唆されるシャープ家の不気味さを象徴する事件の一つです。彼の死因は、浴室での事故に見せかけられましたが、実際には彼の頭を硬い洗面台に叩きつけることで意図的に殺害されています。この冷酷な行為は、ルシールの支配欲と残忍さ、そして彼女の目的のためには手段を選ばない姿勢を際立たせています。
映画『クリムゾン・ピーク』のトーマス役のトム・ヒドルストンの代表作は?
トーマス・シャープを演じたトム・ヒドルストンの代表作として最も有名なのは、マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)におけるロキ役です。彼は『マイティ・ソー』シリーズや『アベンジャーズ』シリーズでロキを演じ、そのカリスマ性とユーモア、複雑なキャラクター性で多くのファンを魅了しました。
ロキは、トム・ヒドルストンの演技キャリアを大きく飛躍させた役柄であり、悪役でありながらも愛されるアンチヒーローとして映画ファンの間で特に人気があります。また、ディズニープラスで配信されたドラマシリーズ『ロキ』では、さらにキャラクターを深掘りするストーリーが描かれ、トム・ヒドルストンの演技力が改めて高く評価されました。
これらの作品を通じて、彼は実力派俳優としての地位を確立し、映画『クリムゾン・ピーク』でもその魅力的な演技が物語に深みを与えています。
映画『クリムゾン・ピーク』の豪華な衣装へのこだわりとは?
映画『クリムゾン・ピーク』の衣装は、キャラクターの性格や物語のテーマを視覚的に表現する重要な要素として設計されています。衣装デザイナーは、登場人物ごとに異なるテーマを設定し、それを衣装で明確に伝えています。たとえば、主人公のイーディスが着用する衣装は明るい色合いで作られており、彼女の純粋さや希望、そしてシャープ家の暗い秘密に染まっていない存在を象徴しています。
一方、ルシールの衣装は厚い生地や暗い色を基調としており、彼女の隠された狂気やシャープ家の過去に縛られた性格を反映しています。彼女のドレスはコルセットが強調され、重厚感のあるデザインが、彼女が持つ支配的な性格や抑圧された感情を暗示しています。これに対してトーマスの衣装は、控えめながらも洗練されており、彼の二面性や内に秘めた葛藤を象徴する役割を果たしています。
衣装デザイン全体は19世紀後半のヴィクトリア朝のファッションを参考にしており、映画の舞台であるクリムゾン・ピークのゴシックな雰囲気と調和しています。これにより、観客は登場人物やその背景に対する深い理解を自然に得られるようになっています。映画の豪華なビジュアルをさらに引き立てる衣装は、本作の魅力の一つと言えるでしょう。
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