この記事では、映画『コンスタンティン』の結末・ラストをネタバレありで解説し、この映画に関する疑問や謎を分かりやすく考察・解説しています。
映画『コンスタンティン』の結末・ラスト（ネタバレ）
物語の最後、主人公ジョン・コンスタンティンは、悪魔の息子であるマモンが現実世界に来ようとしていることを知ります。マモンは、人間の女性であるアンジェラを乗っ取って地上に降臨しようとしています。コンスタンティンはこれを止めるために、アンジェラの中に潜むマモンを引きずり出そうとしますが、それだけでは不十分です。
そこでコンスタンティンは、自らの命を犠牲にすることを決意します。彼はタバコを吸い続けてきたことで、病気にかかっており、余命が短いことを知っています。彼は自分の手首を切り、血を流しながら自殺を図ります。自殺をすると、彼の魂は地獄に行く運命にあります。しかし、彼の死が近づくと、ルシファー（悪魔の王）が彼を迎えに来ます。
ルシファーは、自らコンスタンティンの魂を手に入れるために地上に降り立ちますが、コンスタンティンは彼に対して、「お前の息子マモンが地上に来ようとしている」と告げます。ルシファーは、地上を支配するのは自分だけであり、息子にそれを邪魔されることを許しません。そこで彼は、マモンをアンジェラから引きずり出し、計画を阻止します。
これで一件落着かと思いきや、コンスタンティンはまだ死んでいません。ルシファーは、彼が善行を行ったことで天国に行けることに気づきます。それを妨げるために、彼の肺にある病気を取り除き、命を救います。これにより、コンスタンティンは再び生き返ります。ルシファーは、自分が救った彼の魂がまた罪を犯し、自分の手に戻ることを期待しています。
物語の最後、コンスタンティンはタバコをやめる決意をし、煙草を捨てます。彼はアンジェラに、これからは正しい道を歩むと誓います。映画は、ジョンが今度こそ自分の人生を真っ当に生きようとする姿を描きながら終わります。物語は、彼の過去の罪からの解放と、新しい始まりを示唆して幕を閉じます。
映画『コンスタンティン』の考察・解説（ネタバレ）
映画『コンスタンティン』のチャズの正体は天使だったのか？
映画『コンスタンティン』で、チャズ・クレイマーはジョン・コンスタンティンの助手として登場します。彼は、魔術や悪魔に関する知識を学び、ジョンを助けながらも、まだ経験の浅い若者です。物語のクライマックスで、チャズは悪魔との戦いの中で命を落としてしまいます。彼が死んだ後、ジョンが彼の遺体に祈りを捧げていると、突然チャズの背中から光が射し、彼が天使の姿で現れるというシーンがあります。
この場面は、チャズが天使だったことを示しているのではなく、彼の純粋で善良な心が天国に受け入れられたことを象徴しています。彼は生前、悪と戦いながらも、その中で誠実に生きようとしていました。彼が天使の姿で現れるのは、天国からの「特別な祝福」を受けた証と考えられます。
つまり、チャズが天使だったわけではなく、彼が天国で報われたことを示しています。このシーンは、彼の犠牲と勇気が天国で認められ、彼が永遠の安らぎを得たことを示唆しています。彼の死と変身は、映画の中で希望と救済を象徴する重要な場面です。
映画『コンスタンティン』のサタンがかっこいいと言われる理由は？
映画『コンスタンティン』でサタン（ルシファー）を演じるのは、ピーター・ストーメアという俳優です。彼が「かっこいい」と言われる理由は、まずその独特の存在感にあります。サタンは通常、恐ろしい悪魔として描かれることが多いですが、この映画では、ピーター・ストーメアが演じるサタンは、白いスーツに身を包み、冷静で不気味な雰囲気を漂わせています。
また、彼の話し方や態度も独特で、優雅でありながらも、どこか狂気を感じさせます。彼の言動は、恐怖と魅力を同時に感じさせるため、観客に強い印象を与えます。サタンが登場するシーンは、映画のクライマックスであり、彼がジョン・コンスタンティンの魂を取りに現れる場面です。この時、彼は冷静にジョンの状況を観察し、まるでゲームを楽しむかのように接します。
さらに、サタンはジョンとの取引を行い、自分自身も計算して動く姿を見せます。この知的で狡猾なキャラクターは、通常の悪魔のイメージとは異なり、観客にとって「かっこいい」存在として映るのです。ピーター・ストーメアの演技が、このキャラクターに深みと魅力を与えています。
映画『コンスタンティン』に出てくるルシファーとは？
映画『コンスタンティン』に登場するルシファーは、地獄の支配者、つまりサタンとして描かれています。彼は、かつては天使として天国に仕えていましたが、神に背いて堕天し、地獄を支配する存在となりました。映画の中では、彼はジョン・コンスタンティンの魂を狙い、彼の死の瞬間を楽しみに待っています。
ルシファーは、映画のクライマックスでジョンの前に現れます。ジョンが自殺しようとしたことで、彼の魂が自分のものになると期待して現れるのです。ルシファーは、白いスーツに身を包み、冷静かつ不気味な態度でジョンに接します。彼はジョンを軽蔑しつつも、彼の魂を手に入れることに喜びを感じている様子を見せます。
しかし、ジョンが自らを犠牲にして他者を救おうとしたことで、ルシファーはジョンの魂を地獄に連れて行くことができなくなります。この行動によって、神がジョンを許すことになり、ルシファーは逆にジョンを生かすことで、彼を地獄に縛り付けることを狙います。
ルシファーは、映画全体を通じて冷酷で狡猾な存在として描かれており、ジョンとの対決が物語の大きな見どころの一つとなっています。
映画『コンスタンティン』でガブリエルはその後どうなったのか？
映画『コンスタンティン』では、ガブリエルは天使として登場しますが、実は自らの目的のために暗躍しています。彼女は「人間は罪深く弱い存在であり、もっと苦しむべきだ」と考えており、そのために、地獄の力を使って人間を試そうとします。彼女は悪魔と手を組み、地上での混乱を引き起こそうと企てます。
物語の終盤で、ガブリエルの計画はジョン・コンスタンティンによって阻止されます。ジョンは、自分の魂を犠牲にしてルシファーを呼び出し、ガブリエルの計画を止めるよう仕向けます。ルシファーはジョンの行動に興味を持ち、ガブリエルの計画を知ると激怒します。彼は、ガブリエルが天界と地獄のバランスを崩そうとしたことに対し、「天使でありながら傲慢だ」として彼女の力を奪います。
その後、ガブリエルは人間として地上に残されることになります。彼女は翼を失い、力も失ってしまったため、もう天使としての力を持っていません。映画のラストで、ジョンは彼女と再会し、彼女は「人間としての苦しみ」を受け入れざるを得ない立場に立たされます。このシーンは、ガブリエルが自分の過ちを反省し、人間としての新しい人生を始めることを示唆しているのです。
映画『コンスタンティン』でアンジェラが「裏があったのね」と言ったのはなぜか？
映画『コンスタンティン』で、アンジェラ・ドッドソンは双子の妹イザベルの死の謎を解くために、ジョン・コンスタンティンに助けを求めます。彼女の妹は精神病院から飛び降りて自殺したように見えましたが、アンジェラはそれが本当に自殺だったのか疑っていました。
物語の中盤、ジョンとアンジェラはイザベルの死がただの自殺ではなく、悪魔による力の影響だったことを突き止めます。イザベルは、悪魔の陰謀に気づいていたため、それを止めるために自ら命を絶ったのです。アンジェラは、この事実を知ったとき、妹の死に隠された真実に気づき、「裏があったのね」と言います。
このセリフは、彼女が真実を知り、表面的な自殺の背後に隠された悪魔の力の存在に気づいたことを意味しています。アンジェラは、妹が単なる自殺ではなく、もっと大きな目的と犠牲のもとに命を絶ったことを理解し、妹の行動を尊重するようになります。この場面は、物語の核心に迫り、悪魔と天使の戦いが現実世界にどれだけ深く影響を与えているかを示しています。
映画『コンスタンティン』でルシファーの足はなぜ裸足なのか？
映画『コンスタンティン』でルシファーが登場するシーンでは、彼が裸足であることが印象的です。これは、彼の存在感を強調するための演出のひとつです。ルシファーは地獄の支配者であり、普通の存在ではないことを象徴的に表しています。裸足であることは、彼がどこにでも行ける強大な力を持っていることを示しており、何者にも縛られず、自由であることを暗示しています。
また、ルシファーが裸足で地面に立っていることで、彼の存在がこの世のものではないことを視覚的に強調しています。彼の足元に血が流れたり、地面が黒く染まったりするシーンは、彼の力と不気味さをさらに引き立てています。裸足の状態は、彼が他のキャラクターとは異なる、異質で不安定な存在であることを視覚的に伝えています。
このような演出は、ルシファーというキャラクターの強烈な個性と、彼がもたらす恐怖感を表現するための効果的な方法であり、観客に彼の異常さと恐ろしさを印象づけています。
映画『コンスタンティン』でジョンがキスしない理由とは？
映画の終盤、ジョン・コンスタンティンとアンジェラの間には緊張感のある親密な瞬間がありますが、ジョンは彼女にキスをしません。この行動にはいくつかの理由が考えられます。
まず、ジョンは過去に自殺を試みたことがあり、そのために地獄に行く運命にあります。彼は常に自分が罪深い存在だと感じており、他人と深く関わることを避けようとしています。特にアンジェラのような大切な存在に対しては、自分が関わることで彼女を危険な状況に巻き込みたくないという思いがあるからです。
また、彼自身の心の中にある葛藤も理由のひとつです。ジョンは、自分が純粋な気持ちで誰かとつながることに対して抵抗を感じており、アンジェラとの関係がそれ以上深まることを恐れているのです。彼にとっては、彼女を守ることが最優先であり、それ以上の感情的な関わりを持つことを避けることで、彼女を守ろうとしています。この行動は、ジョンの内面的な孤独感や自己犠牲の精神を表しており、彼のキャラクターの深い部分を示しています。
映画『コンスタンティン』でガブリエルの手首にあるハンドは何か？
ガブリエルの手首にある「ハンド」は、彼女が持つ力を象徴するシンボルのひとつです。映画では、ガブリエルは天使として人間界で活動していますが、彼女の手首に刻まれた印は、彼女が普通の存在ではなく、特別な力を持っていることを示しています。
この印は、天使としての彼女の役割を示すものであり、彼女の力を封じる制約や誓いを意味しているとも解釈できます。映画の中で、ガブリエルは自らの信念に基づいて行動し、人間に対して罰を与えようとしますが、この印は彼女の神聖な力とそれを行使する権限を象徴しています。
また、彼女の行動は、彼女自身の歪んだ正義感に基づいており、この印が彼女の決意や執念を示すものであるともいえます。ガブリエルは、単なる天使ではなく、その力を人間界でどう使うかを自らの判断で決めようとしており、その象徴として手首の印が強調されています。
映画『コンスタンティン』のタイトルの意味は？
『コンスタンティン』というタイトルは、主人公ジョン・コンスタンティンの名前に由来しています。ジョン・コンスタンティンは、悪魔祓い師であり、悪魔や天使、超自然的な存在たちと戦う人物です。タイトルは、彼のキャラクターそのものを表しており、彼が物語の中心であることを示しています。
また、「コンスタンティン」という名前には「不変」や「堅固」といった意味が含まれており、ジョンの強い意志と決意を象徴しています。彼は、罪の意識や自らの運命に苦しみながらも、常に悪と戦い続ける存在です。物語の中で、彼は自己犠牲を厭わず、人類を守るために行動します。
このタイトルは、ジョン・コンスタンティンの内面の葛藤や、彼が持つ強い信念と覚悟を表しており、彼がいかに困難な状況でも折れずに戦い続ける姿勢を表しています。彼の名前がそのままタイトルになっていることで、観客に彼の存在が物語の核心であることを強調しています。
映画『コンスタンティン』の天使役の女優は誰？
映画『コンスタンティン』で天使ガブリエルを演じたのは、イギリスの女優ティルダ・スウィントンです。彼女は、その独特な容姿と演技力で多くの映画で印象的な役を演じてきました。スウィントンは、その性別を超越した雰囲気や神秘的な存在感で、天使ガブリエルという役にぴったりでした。
映画の中で、ガブリエルは人間を導く役割を持つ天使ですが、その信念はしばしば冷徹で、観客に恐ろしさを感じさせます。スウィントンの演技は、この冷酷さと高貴さを見事に表現しており、彼女の演じるガブリエルは、単なる善悪を超えた複雑なキャラクターとして描かれています。
ティルダ・スウィントンは、他の映画でも異質で神秘的な役柄を多く演じており、その唯一無二の存在感は彼女の大きな魅力です。『コンスタンティン』では、彼女の演じるガブリエルが物語に深みを与え、観客に強い印象を残しました。スウィントンのキャリアの中でも、この役は特に彼女の個性的な演技が際立つ作品のひとつです。
みんなのコメント