この記事では、映画『踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望』の結末・ラストをネタバレありで解説し、この映画に関する疑問や謎を分かりやすく考察・解説しています。
映画『踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望』の結末・ラスト(ネタバレ)
物語の結末では、青島俊作が事件の真相を突き止め、警察内部の闇を暴くが、大きな代償を払うこととなる。
事件の発端は、誘拐された要人を巡る警察の不正であり、青島はその裏にある陰謀を追う。しかし、捜査の途中で同僚の恩田すみれがバス爆破事件に巻き込まれ、彼女の生死が不明のまま物語が進行する。この悲劇を乗り越え、青島はついに事件の黒幕である警視庁管理官・鳥飼誠一の正体を暴く。鳥飼は、警察の腐敗を暴くために独自に動いていたが、その手段は犯罪と変わらないものになっていた。
クライマックスでは、青島と鳥飼が対峙する。青島は「正義のために犯罪を犯すのは間違いだ」と鳥飼に説くが、彼はすべての責任を背負って逮捕される。これにより、警察内部の腐敗は表に出たものの、すみれの運命は明らかにされず、彼女が死んだ可能性が高いことが示唆される。
ラストシーンでは、青島がこれまでと変わらず刑事として職務に戻る姿が描かれる。事件は解決したものの、完全な勝利ではなく、警察組織の問題は今後も続くことを暗示しながら物語は幕を閉じる。
映画『踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望』の考察・解説(ネタバレ)
映画『踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望』が「ひどい」と言われている理由とは何か?
『踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望』はシリーズの完結編として制作されたが、一部の視聴者からは「ひどい」と評価されることもあった。その主な理由のひとつは、ストーリー展開が雑すぎると言われている点である。
これまでのシリーズはリアルな警察の内部事情を絡めながら、エンターテインメント性の高い刑事ドラマとして展開されていた。しかし、本作では犯人の動機や事件の展開に無理があると感じる人が多く、特にクライマックスの盛り上がりに欠けると批判された。
また、登場人物の扱いにも不満の声があり、長年シリーズを支えてきたキャラクターたちの役割が曖昧になり、視聴者の期待に応える展開にならなかったことも、評価が分かれる要因となった。さらに、映像演出やアクションの派手さが強調されすぎ、シリーズの持ち味だった「現実感のある刑事ドラマ」とは異なる印象を与えたことも、違和感を持たれる理由となっている。
映画『踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望』ですみれは死亡したのか?
本作では、青島俊作の同僚である恩田すみれが、事件に巻き込まれて死亡した可能性が高いとされている。
すみれは、劇中で誘拐事件に巻き込まれ、犯人によってバスに乗せられた状態で監禁される。やがて、バスは爆破される形で炎上し、すみれはその後、物語の展開の中で直接的な生存の描写がない。これにより、彼女は死亡したのではないかと考えられている。
ただし、映画の中ではすみれの死亡を明確に断言するシーンはなく、「もしかすると生きているのでは?」という解釈も可能である。しかし、その後の物語に彼女が再登場しないことや、特定のシーンで彼女が「半透明の姿」で現れる演出があるため、死亡している可能性が極めて高いと推測されている。
映画『踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望』で鳥飼は犯人だったのか?
警視庁の管理官である鳥飼誠一(小栗旬)は、最終的に事件の黒幕であることが明らかになる。
鳥飼は本作の中で、捜査を指揮する立場にありながら、事件の背後で暗躍していたことが終盤で判明する。彼の目的は、組織の上層部を揺さぶり、警察内部の腐敗を暴くことにあったとされる。しかし、そのために手段を選ばず、青島たちを利用しながら事件を操っていたことが明らかになり、彼が実質的な犯人であることが確定する。
鳥飼は、もともと冷静かつ野心的なキャラクターとして描かれており、青島とは異なるアプローチで警察組織を変えようとしていた。しかし、彼のやり方は過激すぎ、最終的には犯罪に手を染める形となり、物語の中でその責任を問われることとなる。
映画『踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望』で、すみれが半透明の姿で登場した意味は?
作中で恩田すみれが半透明の姿で登場するシーンがあり、これが「すみれは既に死亡しているのではないか」という考察を生む要因となった。
すみれはバス爆破事件に巻き込まれ、その後の明確な生存描写がないまま、物語が進行する。ところが、青島があるシーンで彼女を目撃する場面があり、その姿が透けて見えるような演出になっている。これにより、「すみれの魂が青島の前に現れたのでは?」と解釈する視聴者が多くいた。
一方で、このシーンは青島の心の中にあるすみれの存在を象徴する演出とも考えられる。すみれが青島の中で生き続けていることを示唆し、彼が仲間の思いを背負いながら事件解決に挑む決意を固める場面としても解釈できる。
公式にはすみれの生死は明言されていないが、この半透明の演出が彼女の死を強く示唆するものとして受け取られ、多くの視聴者の間で議論が交わされた。
映画『踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望』で青島とすみれは結婚したのか?
青島俊作と恩田すみれは、シリーズを通して長い付き合いがあるが、最終的に結婚はしていない。
シリーズの中で、二人は互いに強い信頼関係を築いていたものの、恋愛関係として進展することはなかった。青島は刑事としての使命感が強く、すみれもまた警察官としての仕事に誇りを持っていたため、二人は仕事上の相棒としての関係を続けていた。
本作でも、二人の関係に特別な変化はなく、青島はすみれのことを大切に思っていたが、恋人や夫婦という関係にはならなかった。また、すみれが事件に巻き込まれ、死亡した可能性が高いため、二人の関係がそれ以上に進展することはなかった。
物語の最後まで、青島はすみれのことを気にかけていたが、それは恋愛感情というよりも、長年のパートナーとしての信頼と絆によるものだった。
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