この記事では、映画『名探偵コナン 緋色の弾丸』の結末・ラストをネタバレありで解説し、この映画に関する疑問や謎を分かりやすく考察・解説しています。
映画『名探偵コナン 緋色の弾丸』の結末・ラスト(ネタバレ)
映画『名探偵コナン 緋色の弾丸』の結末では、コナンたちが暴走するリニアモーターカーを止め、事件の犯人を突き止めることに成功する。
物語のクライマックスでは、時速1000kmで走るリニアが暴走し、大事故の危機に陥る。コナンはリニアを止めるために、万国旗をパラシュートのように広げて空気抵抗を利用し、車両のスピードを落とそうとする。さらに、先頭車両の先端に穴を開けて減速を図り、最後には膨らませたサッカーボールをクッション代わりに使って衝撃を和らげるという奇抜な方法で、リニアを脱線させながらも大惨事を防ぐことに成功する。
一方、事件の黒幕である白鳩舞子と共犯の井上治の犯行が明らかになる。彼らの動機は、15年前のWSG関連の拉致事件への復讐だった。最終的に二人は逮捕され、事件は解決する。
エンディングでは、コナンと赤井秀一がそれぞれの道へと戻り、赤井は再びFBIの任務へと向かう。コナンは平穏な日常へと戻るが、最後のシーンでは赤井一家の謎めいたやりとりが描かれ、今後の展開を示唆するような余韻を残して物語は終わる。
映画『名探偵コナン 緋色の弾丸』の考察・解説(ネタバレ)
映画『名探偵コナン 緋色の弾丸』がひどいと評される理由は?
『名探偵コナン 緋色の弾丸』は、赤井秀一を中心とした「赤井一家」が活躍することを大きく宣伝していた。しかし、実際に映画を観たファンの間では、赤井一家の出番が思ったよりも少なかったため、「期待外れだった」という声が多く上がった。
特に、赤井秀一は劇中で何度か活躍するものの、他の家族である世良真純やメアリー・世良、羽田秀吉の活躍シーンは限られており、ファンが期待していたようなチームプレーはあまり見られなかった。そのため、「もっと赤井一家の活躍を見たかった」という意見が多かった。
また、ストーリーの展開が予想しやすかったことや、アクションシーンの非現実的な演出も批判の対象となった。コナン映画はもともと派手な演出が多いが、本作では「ありえない」と感じるシーンが特に多く、現実感が薄れてしまったことが一部のファンからの不満につながった。
映画『名探偵コナン 緋色の弾丸』にはありえないシーンが登場する?
『名探偵コナン 緋色の弾丸』では、現実ではありえないシーンがいくつか登場する。特に話題になったのが、人が射殺されたにもかかわらず発進するモノレールや、赤井秀一の超人的な狙撃能力のシーンである。
物語の中で、モノレールの発車直前に関係者が射殺される場面がある。しかし、通常ならば事件発生後に発車が中止されるはずなのに、そのまま運行が続行される。この展開には、多くの視聴者が「そんなことはありえない」と感じた。
また、赤井秀一の狙撃シーンでは、遠距離から動いているターゲットを正確に撃ち抜くという驚異的な技術が描かれている。彼は元FBIのスナイパーであり、高い狙撃能力を持っている設定ではあるが、映画ではその技術がさらに誇張されており、現実離れした描写となっている。このような非現実的な要素が、本作の「ありえない」と言われる要因となった。
映画『名探偵コナン 緋色の弾丸』と『緋色の不在証明』はどっちが先?
映画『名探偵コナン 緋色の弾丸』は2021年4月16日に公開されたが、それに先立って、テレビシリーズ特別総集編『緋色の不在証明』が2021年2月11日に公開された。
『緋色の不在証明』は、赤井一家に焦点を当てたテレビアニメのエピソードを再編集した作品であり、赤井秀一の過去やFBIとしての活躍、彼の家族の関係が整理されている。この総集編を観ることで、映画『緋色の弾丸』に登場する赤井一家の背景がより理解しやすくなっている。
そのため、時系列としては『緋色の不在証明』が先に公開されており、映画の前日譚的な位置づけになっている。ただし、総集編の内容は映画とは直接つながっているわけではないため、『緋色の弾丸』を観る前に必ずしも観る必要はない。
映画『名探偵コナン 緋色の弾丸』の「そうはならんやろ」と思う場面はある?
『名探偵コナン 緋色の弾丸』には、観客が「現実ではありえない」と感じるシーンがいくつか存在する。特に目立つのが赤井秀一の狙撃シーン、コナンのスケボーアクション、羽田秀吉の頭脳の描写である。
赤井秀一は、驚異的な狙撃技術を発揮し、超遠距離から動いているターゲットを正確に撃ち抜くシーンがある。彼が優れたスナイパーであることは確かだが、その能力が現実離れしすぎているため、「さすがに無理がある」と感じる観客も多かった。
また、コナンのスケボーアクションでは、高速で走る車を追い抜くような描写があり、これも「物理的に不可能」と指摘される場面のひとつだ。コナンのスケボーは特殊な装置がついているが、それでも常識を超えたスピードやジャンプ力には疑問の声が上がった。
さらに、羽田秀吉は将棋の名人として描かれているが、彼の推理力や状況判断能力があまりにも高すぎるため、「将棋の名人というよりスーパーヒーローのようだ」と驚く声もあった。これらの要素が組み合わさり、映画を楽しみつつも「そうはならんやろ」と感じる観客が多かった。
映画『名探偵コナン 緋色の弾丸』で意味不明なシーンが登場する?
本作の中でも特に視聴者が「意味不明」と感じたのが、沖矢昴(赤井秀一)が白鳩舞子を追跡し、その後、世良真純とメアリーが沖矢に戦いを仕掛けるシーンである。
物語の中盤で、ジョン(楠大典)を攫ったとされる白鳩舞子を沖矢昴が追跡する。その後、真純とメアリーが彼の後を追い、倉庫で対峙することになる。しかし、ここでなぜか真純が沖矢昴に戦闘を仕掛けるという謎の展開が発生する。
このシーンの意図は、「真純とメアリーが沖矢昴の正体を確かめるため」だったとも考えられるが、観客にとっては唐突な展開に映った。また、沖矢昴の正体が赤井秀一であることを知らない真純が、なぜ彼を攻撃するのかもはっきりと説明されていないため、「なぜ戦う必要があったのか?」という疑問が残るシーンとなっている。
このように、アクションとしての演出は派手で見応えがあるが、ストーリー上のつながりが不明確なため、「意味不明」と感じる観客が多かった。
映画『名探偵コナン 緋色の弾丸』に出てくるリニアの止め方は?
本作のクライマックスでは、暴走した真空超電導リニアを止めるために、コナンと仲間たちが驚くべき方法を実行する。その内容は、現実ではまず不可能なものだった。
まず、減速を図るために万国旗をパラシュート代わりにして空気抵抗を発生させるという作戦が実行される。これによってスピードを落とそうとするが、これだけでは完全には止まらない。
次に、車両の先頭部分に穴を開け、空気抵抗を利用してブレーキの役割を果たす。この作業にはヘルメットを使って衝撃を与えるという荒技が使われる。さらに、コナンは特殊なサッカーボールを巨大化させて、リニアの前方にクッションのように設置することで、車両を制御しようとする。
これらの方法によって、リニアは完全に停止し、大惨事を防ぐことができた。しかし、物理的には疑問の多い方法であり、「本当にこんな方法で止まるのか?」という声も多く上がった。コナン映画ならではの派手な演出ではあるが、リアリティよりもエンターテインメント性を重視した展開となっている。
映画『名探偵コナン 緋色の弾丸』でコナンはなぜ助かったのか?
物語のクライマックスで、真空超電導リニアが脱線するという大事故が発生する。通常ならば乗客は大きな衝撃を受け、命の危険にさらされるはずだが、コナンは無傷で生き残ることができた。その理由は、大きく2つある。
1つ目は、コナンがリニアの後方車両にいたことだ。通常、列車の事故では先頭車両の方が衝撃を大きく受けやすい。しかし、コナンは後方の車両にいたため、衝撃が比較的軽減された可能性がある。
2つ目は、シートベルトをして座っていたことだ。事故の直前、コナンは安全対策として座席に座り、シートベルトを締めていた。これにより、衝撃を受けた際にも体が車内で投げ出されることなく、無事に耐えることができた。
このように、コナンはリニア脱線という大事故に巻き込まれながらも、最適な位置にいたことと、安全対策をしていたことで奇跡的に助かることができた。しかし、実際にはリニアが脱線すれば大惨事になる可能性が高く、「本当に助かるのか?」と疑問を持つ観客も多かった。
映画『名探偵コナン 緋色の弾丸』の犯人は誰?
本作の犯人は、**WSG(ワールド・スポーツ・ゲームス)の広報担当である白鳩舞子(声:平野綾)**である。彼女の動機は、15年前に起きたWSG関連の拉致事件に関係していた。
白鳩舞子は、15年前に逮捕された犯人・石原誠の娘だった。彼女は父親が冤罪で逮捕されたと信じており、その復讐のために事件を引き起こした。
さらに、彼女には共犯者がいた。それが、15年前の拉致事件の最初の被害者・井上治(声:鈴村健一)の息子である井上治だった。彼は、拉致事件で父親が被害を受けたことを根に持ち、事件を起こすことでWSG関係者に報復しようとしていた。
最終的に、コナンや赤井秀一たちの活躍によって、白鳩舞子と井上治の犯行は暴かれ、彼らは逮捕されることとなる。事件の真相が明かされたことで、15年前の事件の謎も解決されるが、同時に彼らの動機には同情の余地もあったと示唆されている。
映画『名探偵コナン 緋色の弾丸』のゲスト声優は誰?
本作には、映画オリジナルキャラクターとしてゲスト声優が出演している。その中で最も注目されたのが、浜辺美波である。
浜辺美波は、物語の鍵を握る「真空超電導リニア」の客席担当・石岡エリー役を担当した。彼女はWSGの運営に関わる人物であり、事件の背後にある陰謀にも巻き込まれていく。
浜辺美波はこれまでにも声優経験があったが、コナン映画への出演は初めてであり、ファンの間で大きな話題となった。彼女の演技は自然で、作品の雰囲気にもマッチしていたと評価されている。
また、ゲスト声優としてアスリートやニュースキャスターなどもカメオ出演しており、リアリティを高める演出が施されている。映画のエンドロールでは、浜辺美波の名前が特別にクレジットされており、彼女の出演が映画のプロモーションの一環としても大きな役割を果たしていたことが分かる。
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