この記事では、映画『ウインド・リバー』のあらすじを簡単に紹介し、結末ラストをネタバレありでわかりやすく解説しています。また、この映画に対する疑問や謎、伏線などについてもわかりやすく考察・解説しています。
映画『ウインド・リバー』の作品情報
引用元:U-NEXT
製作年 | 2017年 |
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上映時間 | 107分 |
ジャンル | サスペンス 犯罪 ドラマ |
監督 | テイラー・シェリダン |
キャスト | ジェレミー・レナー エリザベス・オルセン ジョン・バーンサル グレアム・グリーン |
製作国 | アメリカ |
映画『ウインド・リバー』の作品概要
『ウインド・リバー』は、2017年に公開されたアメリカのミステリー・スリラー映画です。監督はテイラー・シェリダンで、主演はジェレミー・レナーとエリザベス・オルセン。映画は、ワイオミング州のウインド・リバー保留地で起こった若い女性の謎の死をきっかけに、地元のハンターとFBI捜査官が真相を追求する姿を描いています。厳しい自然環境と先住民コミュニティの現実を背景に、人間の強さと悲劇が交錯する緊迫感あふれる作品です。
映画『ウインド・リバー』の簡単なあらすじ
ワイオミング州のウインド・リバー保留地で、若い先住民女性の遺体が雪原で発見されます。地元のハンターであるコリー・ランバートと、派遣されたFBI捜査官のジェーン・バナーが協力し、厳しい自然環境の中で捜査を開始します。二人は地元住民の協力を得ながら、女性の死の真相と背後に潜む暗い秘密に迫ります。捜査が進むにつれ、彼らは複雑な人間関係や隠された真実に直面します。
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映画『ウインド・リバー』の結末ラスト(ネタバレ)
映画の終盤、コリーとジェーンは徐々に事件の真相に近づいていきます。彼らは、被害者であるナタリーが逃げ出そうとした現場を突き止め、彼女が最後に訪れた場所を調査します。コリーのハンターとしての技術と、ジェーンの鋭い直感が功を奏し、二人は真相にたどり着きます。
ナタリーの恋人であるマットも事件に関与していたことが明らかになります。彼はナタリーを助けようとしましたが、二人とも逃げ切ることができず、マットは殺害され、ナタリーは極寒の中で命を落としました。犯人は、油田の作業員たちで、彼らの中にナタリーを襲った者がいたのです。
最終的に、コリーとジェーンは犯人たちと対峙し、激しい銃撃戦が繰り広げられます。コリーは、犯人のリーダーであるピーターを追い詰め、ナタリーの復讐を果たします。ピーターを山頂に連れて行き、ナタリーが経験したのと同じように裸足で逃げさせるが、彼も寒さで死に至ります。
映画のラストでは、コリーがナタリーの父親と話し、彼の悲しみを共有します。ジェーンは事件を解決し、帰途につくが、心には深い傷を残しています。映画は、ウインド・リバー保留地に生きる人々の厳しい現実と、彼らの中で生き抜く強さを描きながら、観客に深い余韻を残します。
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映画『ウインド・リバー』の考察・解説(ネタバレ)
映画『ウインド・リバー』と実話との関係性とは?
映画『ウインド・リバー』は、アメリカのネイティブアメリカン居住区で起こる未解決事件を背景にしたフィクション作品ですが、物語のテーマや設定は実際の社会問題に強く根ざしています。映画の冒頭で、「アメリカのネイティブアメリカン女性が失踪しても、捜査記録が残されることはほとんどない」というメッセージが提示されており、この問題を映画の基盤としています。
ネイティブアメリカン居住区では、女性の失踪や殺害が多発しているにもかかわらず、適切な捜査や報告が行われないことが現実に問題となっています。映画のストーリーはこの社会的現実に触発されており、未解決の失踪事件や居住区の法的、管轄上の複雑さが物語に反映されています。
映画そのものは実話を基にしているわけではありませんが、実際に起こっている問題を描写しており、社会的な無関心や法制度の欠陥を取り上げています。このため、映画は社会的なメッセージを持ち、現実の事件への関心を喚起するものとなっています。
映画『ウインド・リバー』に気まずいシーンがあるのかどうか?
映画『ウインド・リバー』には、観客にとって気まずさや不安感を引き起こすシーンがいくつか存在します。特に、映画のクライマックスに近づくにつれて、暴力的で衝撃的な描写が増えていくため、視聴者によっては非常に気まずく感じられるシーンがあるかもしれません。
最も衝撃的なシーンの一つは、エミリーがレイプされ、凍てついた雪の中で逃げ出すシーンです。この場面は非常に生々しく、観客に強い不快感を与える可能性があります。また、映画全体に流れる陰鬱で重苦しい雰囲気、居住区での未解決事件が放置されている現実感も、観客に対して心理的な圧迫感を与えます。
さらに、主人公コリーとFBI捜査官ジェーンが犯人に対峙する場面や、犯罪の全貌が明らかになるシーンも、暴力的であり、道徳的な葛藤を引き起こす展開となっています。これらのシーンは映画のトーンを一層ダークなものにし、観客にとって気まずさを感じさせる部分と言えるでしょう。
映画『ウインド・リバー』終盤の「見なかったのか」というセリフの意味とは?
映画『ウインド・リバー』の終盤で、主人公コリーが「見なかったのか」というセリフを発するシーンは、彼が犯人に対峙する場面において、非常に重要な意味を持っています。このセリフは、コリーが犯人に対して、自分がエミリーを追い詰め、見捨てたことを知っていたのかを問いかけている場面です。
この言葉は、犯人の冷酷さや自己中心的な行動に対する糾弾の意味を持っており、エミリーが極寒の中で命を落とす過程を見ながら何も手を打たなかったことに対する非難を込めています。また、コリー自身も家族を失っており、感情的に深い共感を持っているため、この問いかけは、彼の個人的な怒りと復讐心を表しています。
犯人にとって、このセリフは、自らが行った罪を突きつけられる瞬間であり、逃げることもできない絶対的な事実を認めざるを得ない状況を作り出しています。最終的にこのセリフは、復讐劇のクライマックスを際立たせ、観客に強い感情的なインパクトを残すシーンとなっています。
映画『ウインド・リバー』に出てくるエミリーを殺した犯人は誰なのか?
映画『ウインド・リバー』でエミリーを殺した犯人は、警備員ピート・ミックンズです。物語の終盤で、エミリーの死の真相が明らかになります。ピートは、ウインド・リバーの油田キャンプで働く警備員の一人で、彼と他の作業員たちが酔った勢いでエミリーに対して暴力的な行為に及びます。
ピートは、エミリーをレイプし、その後彼女が極寒の雪の中で逃げ出した結果、凍死させてしまいます。エミリーの体には暴行の痕跡が残っており、彼女が命を落とした直接の原因は、極寒の中での低体温症によるものですが、ピートがその原因を作り出した犯人です。
犯行が発覚した際、ピートと彼の仲間たちは逃れようとしますが、最終的にFBI捜査官ジェーンとコリーによって追い詰められます。ピートの行動は、映画全体のテーマである暴力と無関心、そしてネイティブアメリカン居住区での法の欠如を象徴しています。
映画『ウインド・リバー』は、本当に怖いのか?
映画『ウインド・リバー』は、伝統的なホラー映画のような「怖さ」とは異なりますが、心理的な恐怖や現実の社会問題を描くことで観客に不安や緊張感を与える作品です。特に、映画の舞台である広大で荒涼とした雪原や、孤立したネイティブアメリカン居住区の設定が、物語全体に冷たい緊張感を漂わせています。
映画の「怖さ」は、凶悪な事件や暴力に加え、法の不在や無関心によって保護されない人々の現実にあります。エミリーの死や彼女が経験した暴力、さらには物語の中で描かれる犯人たちの無情さが、観客に強い不安感と恐怖を感じさせます。特に、クライマックスでの暴力的なシーンは、非常に緊迫感があり、暴力に対する恐怖を強く感じさせます。
また、映画は失踪事件が日常的に起こっているという背景に焦点を当て、社会的な無関心や無力感を描いているため、観客は現実に直面する恐怖を感じるでしょう。このため、映画は心理的なホラーとも言える作品です。
映画『ウインド・リバー』の殺人事件の犯人は誰なのか?
映画『ウインド・リバー』の殺人事件の犯人は、油田キャンプで働いていた警備員ピート・ミックンズです。彼はエミリー・ランバートをレイプし、彼女が極寒の雪の中に逃げ込んだことで、その結果として彼女を死に追いやることになります。エミリーは、極寒の環境の中で低体温症により命を落としましたが、その直接の原因を作ったのは、ピートと彼の同僚たちの暴力的な行為です。
映画の終盤で、主人公コリーとFBI捜査官ジェーンがキャンプを訪れ、ピートをはじめとするキャンプの警備員たちと対峙します。ピートは、自分がエミリーに対して行った残酷な行為を隠そうとしますが、真実が明らかになり、最終的にジェーンとコリーによって追い詰められます。犯行が発覚した際、ピートは逃げ出そうとしますが、コリーによって制裁を受けます。
この事件は、映画全体のテーマである、ネイティブアメリカン居住区における法の欠如や暴力の横行を強調するものとなっています。ピートは、居住区の女性たちが受ける暴力の象徴であり、事件を通じて、無視され続けてきた問題が浮き彫りにされます。
映画『ウインド・リバー』に続編はあるのか?
現在、映画『ウインド・リバー』に続編はありませんが、続編の制作が計画されているという報道が2023年にありました。オリジナルの『ウインド・リバー』は、テイラー・シェリダンが監督・脚本を担当し、高い評価を受けた映画ですが、続編に関する情報はまだ限られています。続編のタイトルは『Wind River: The Next Chapter』とされており、異なる監督と脚本家が手がける予定です。
続編のストーリーは、再びウインド・リバー居住区が舞台となり、新たな事件や問題に焦点を当てるとされています。詳細なプロットやキャストについては、現時点で明らかにされていませんが、オリジナル作品で描かれたネイティブアメリカン居住区の問題や、法の執行の難しさを引き続き描く可能性があります。
『ウインド・リバー』が描いた現実の社会問題は今も続いており、続編がどのようにこれらのテーマを発展させるかが注目されています。
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映画『ウインド・リバー』の伏線一覧と回収
コリーの娘の死
伏線
映画の序盤で、コリーが過去に娘を失ったことが語られます。彼の娘もまた、ウインド・リバー保留地で悲劇的な死を迎えました。コリーの現在の行動や感情は、この過去の出来事に大きく影響されています。
回収
コリーの娘の死の経験は、ナタリーの死に対する彼の強い共感と決意の源となります。彼はナタリーの家族に対して、自分の娘を失った時の苦しみを共有し、彼女の復讐を遂げることで自分の娘の無念も晴らそうとします。これが彼の行動の動機付けとなり、彼が事件の真相を追求する姿勢を強固にします。
ナタリーの逃走経路
伏線
ナタリーの遺体が発見された場所から、彼女が逃げてきたことが示唆されています。彼女の足跡や、途中で見つかった血痕が彼女の逃走を物語っています。
回収
コリーはハンターとしての技術を駆使してナタリーの逃走経路を辿り、彼女が何から逃げていたのかを明らかにします。最終的に、ナタリーが油田の作業員によって襲われ、極寒の中で命を落としたことが判明します。この伏線により、彼女の最期の瞬間が具体的に明らかにされます。
マットの行動
伏線
ナタリーのボーイフレンドであるマットの存在が事件に関連していることが示唆されます。彼の行方不明と彼女の死には何らかの繋がりがあると考えられます。
回収
物語が進むにつれ、マットがナタリーを助けようとしたことが明らかになります。彼はナタリーを守るために奮闘しましたが、結局は油田の作業員によって殺されてしまいました。彼の死はナタリーの悲劇に直接結びついており、彼の行動が事件の鍵を握っていることが最終的に明らかにされます。
油田の作業員の態度
伏線
油田の作業員たちが不自然な態度を示し、事件の真相を隠そうとしている様子が描かれます。彼らの不審な行動は、観客に疑念を抱かせます。
回収
最終的に、油田の作業員たちがナタリーを襲い、彼女の死に関与していたことが明らかになります。彼らの態度は、彼らが犯した犯罪を隠すためのものであり、コリーとジェーンが真相を突き止める重要な手がかりとなります。
コリーのハンターとしての技術
伏線
コリーが優れたハンターであることが序盤から描かれます。彼の追跡技術や狩猟の知識が事件解決にどのように役立つのかが示唆されています。
回収
コリーのハンターとしての技術は、事件の真相を解明するために不可欠な役割を果たします。彼はナタリーの逃走経路を正確に辿り、犯人を追跡し、最終的に対決する際にもその技術が大いに役立ちます。これにより、コリーの専門知識が事件解決に直接貢献することが明らかになります。
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