この記事では、映画『死霊館のシスター』の結末・ラストをネタバレありで解説し、この映画に関する疑問や謎を分かりやすく考察・解説しています。
映画『死霊館のシスター』の結末・ラスト(ネタバレ)
映画『死霊館のシスター』の結末では、修道院に巣食う悪魔ヴァラクとの壮絶な戦いが繰り広げられる。
シスター・アイリーン(演:タイッサ・ファーミガ)とバーク神父(演:デミアン・ビチル)、そしてフレンチー(演:ジョナ・ブロケ)が協力し、ヴァラクを封印するために修道院の奥深くへと向かう。彼らは、悪魔が力を増していることを知り、聖なる血が入った小瓶を使うことでヴァラクを撃退しようとする。
最終的に、アイリーンはヴァラクとの戦いの中で修道誓願を立て、自らの信仰の力を強める。そして、彼女は聖なる血を口に含み、ヴァラクに向かって吐き出す。この行動によって、ヴァラクは強烈な力を受け、封印される。しかし、完全に倒したと思われたヴァラクは、フレンチーに密かに憑依し、彼の首元には悪魔の印が刻まれていた。
その後のシーンでは、20年後の出来事として、ウォーレン夫妻が大学の講義でフレンチーのエクソシズム映像を紹介する場面が描かれる。これは、ヴァラクが『死霊館』シリーズの中心的な恐怖の存在となることを示唆しており、『死霊館』の物語と直接繋がる重要なラストとなっている。
映画『死霊館のシスター』の考察・解説(ネタバレ)
映画『死霊館のシスター』のアイリーンを演じたのは誰?
映画『死霊館のシスター』で主人公のシスター・アイリーンを演じたのは、タイッサ・ファーミガである。
タイッサ・ファーミガは、ホラー作品への出演が多いことで知られており、特に『アメリカン・ホラー・ストーリー』シリーズで注目を集めた。彼女の姉であるヴェラ・ファーミガは、『死霊館』シリーズの主人公であり、実在する心霊研究家ロレイン・ウォーレンを演じている。そのため、タイッサが『死霊館のシスター』で主演を務めたことは、シリーズのファンにとって興味深いキャスティングとなった。
シスター・アイリーンは、修道女としての道を歩みながらも、超常現象と関わる運命を持つ人物である。タイッサの演技は、アイリーンの純粋さと強さを見事に表現し、物語の恐怖と緊張感を一層高める要素となった。
映画『死霊館のシスター』は実話を基にしているのか?
映画『死霊館のシスター』は、実話を基にした『死霊館』シリーズのスピンオフ作品ではあるが、完全に実話というわけではない。
物語に登場するシスター・アイリーンや神父、そして恐怖の対象である悪魔ヴァラクは、映画のストーリーに合わせて作られたフィクションの要素が多い。しかし、シリーズ全体の基になっているのは、実在した超常現象研究家のウォーレン夫妻の体験談である。エド&ロレイン・ウォーレン夫妻は、数々の心霊現象の調査を行い、悪魔祓いに関する記録を残している。
ヴァラクという悪魔の名前自体は、実際の悪魔学の文献にも登場するが、映画のようなシスターの姿をしているわけではなく、その存在についてもフィクション的な脚色が加えられている。そのため、『死霊館のシスター』は実話をベースにしながらも、ホラー作品として創作された部分が多いといえる。
映画『死霊館のシスター』は過去作品とどのような繋がりがある?
『死霊館のシスター』は、映画『死霊館 エンフィールド事件』と強く繋がっている。
『死霊館のシスター』は時系列的にはシリーズの最も古い出来事を描いており、1952年のルーマニアの修道院を舞台にしている。この作品では、後に『死霊館』シリーズに登場する悪魔ヴァラクの起源が描かれる。ヴァラクは、修道院に封印されていたが、恐ろしい力を解き放ち、修道士たちを襲う存在となる。
『死霊館 エンフィールド事件』では、ロレイン・ウォーレンがヴィジョンの中でヴァラクの姿を見ており、その恐怖がウォーレン夫妻にとって重要な要素となる。『死霊館のシスター』の物語は、ウォーレン夫妻が後に調査する事件の前日譚として機能し、ヴァラクがいかにして現代に影響を与える存在になったのかを描いている。
また、シスター・アイリーンを演じるタイッサ・ファーミガと、ロレイン・ウォーレンを演じるヴェラ・ファーミガが姉妹であるため、二人のキャラクターに血縁的な繋がりがあるのではないかというファンの考察もある。映画内では明確にはされていないが、シリーズ全体の世界観の深みを増す要素の一つとなっている。
映画『死霊館のシスター』等、死霊館シリーズの見る順番は?
『死霊館』シリーズには、公開順と時系列順の2つの視聴方法があり、どちらの順番で見るかによって異なる楽しみ方ができる。
公開順で見る場合の順番
公開順で見る場合、シリーズが作られた流れをそのまま追うことができる。
1.『死霊館 (2013)』
2.『アナベル 死霊館の人形 (2014)』
3.『死霊館 エンフィールド事件 (2016)』
4.『アナベル 死霊人形の誕生 (2017)』
5.『死霊館のシスター (2018)』
6.『ラ・ヨローナ ~泣く女~ (2019)』
7.『アナベル 死霊博物館 (2019)』
8.『死霊館 悪魔のせいなら、無罪。 (2021)』
時系列順で見る場合の順番
時系列順で見る場合、物語の流れを時系列に沿って理解しやすくなる。
1.『死霊館のシスター (2018)』【1952年】
2.『アナベル 死霊人形の誕生 (2017)』【1955年】
3.『死霊館 (2013)』【1971年】
4.『アナベル 死霊館の人形 (2014)』【1967年】
5.『ラ・ヨローナ ~泣く女~ (2019)』【1973年】
6.『死霊館 エンフィールド事件 (2016)』【1977年】
7.『アナベル 死霊博物館 (2019)』【1972年】
8.『死霊館 悪魔のせいなら、無罪。 (2021)』【1981年】
時系列順に見ることで、『死霊館のシスター』がシリーズの原点であり、後の出来事にどのように繋がるのかが分かりやすくなる。一方、公開順で見ると、映画の演出や技術の進化を楽しむことができるため、どちらの順番でもそれぞれ異なる面白さがある。
映画『死霊館のシスター』が「一番怖い」と言われている理由とは何か?
『死霊館のシスター』は、シリーズの中でも特に雰囲気が不気味であり、一部の視聴者から「死霊館シリーズで一番怖い」と言われている。しかし、逆に「他の作品の方が怖い」との意見もある。
本作が怖いとされる理由の一つは、舞台がルーマニアの古い修道院であることだ。閉鎖的な環境と歴史的な建物が生み出す恐怖感は、これまでのシリーズの中でも特に不気味な雰囲気を作り出している。また、ヴァラクの存在がより強調されており、彼女がどのようにして恐怖を振りまく存在になったのかが描かれているため、視覚的な恐怖が多く含まれている。
一方で、『死霊館 (2013)』や『死霊館 エンフィールド事件 (2016)』の方が心理的な恐怖や緊張感のある展開が多く、ジャンプスケア(突然驚かせる演出)の使い方が優れているため、それらの作品の方が怖いと感じる人もいる。結局のところ、『死霊館のシスター』の怖さは、舞台設定とヴィジュアル面でのインパクトに依存している部分が大きく、観る人によって評価が分かれる作品となっている。
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