映画『泣きたい私は猫をかぶる』のネタバレ考察・解説

映画のネタバレ考察

この記事では、映画『泣きたい私は猫をかぶる』の結末・ラストをネタバレありで解説し、この映画に関する疑問や謎を分かりやすく考察・解説しています。

映画『泣きたい私は猫をかぶる』の結末・ラスト(ネタバレ)

映画『泣きたい私は猫をかぶる』の結末ラストをネタバレありで解説しています。この先、ネタバレが書かれているためご注意ください。

美代は、学校の同級生である日之出のことが好きだったが、彼にうまく気持ちを伝えられなかった。ある日、美代は「猫に変身できるお面」を手に入れ、それを使って日之出に近づくようになる。猫の姿なら日之出に触れても嫌がられず、彼の本音を聞くこともできた。美代は猫の姿でいる時間がどんどん長くなり、やがて人間の姿に戻れなくなってしまう。

一方、日之出は最近よく遊んでいた白い猫が美代だったことを知り、驚く。そして、美代を助けるために猫の世界へ向かうことを決意する。猫の世界では、美代が「猫として生きるか、人間に戻るか」の選択を迫られる。最初、美代は「猫のままでいたほうが楽かもしれない」と思ったが、日之出の言葉によって「自分は人間として生きたい」と強く思うようになる。

美代と日之出は力を合わせて猫の世界から抜け出し、美代は無事に人間の姿に戻ることができた。その後、美代は自分の気持ちを日之出に伝え、二人の関係はこれまでよりもずっと近づく。エンドロールでは、美代と日之出が楽しそうに話している姿が描かれ、二人の未来が明るいものであることが示される。

映画『泣きたい私は猫をかぶる』の考察・解説(ネタバレ)

映画『泣きたい私は猫をかぶる』に関する疑問や謎を分かりやすく考察・解説しています。この先、ネタバレが書かれているためご注意ください。

映画『泣きたい私は猫をかぶる』に気まずいシーンはある?

本作には特に「気まずい」とされるようなシーンはない。全体的に、青春とファンタジーが融合した穏やかな雰囲気の作品であり、観客が気まずく感じるような場面は少ない。

主人公の美代は、猫に変身できる不思議なお面を使って、好きな人である日之出に近づくが、彼女の行動が過剰に思える場面はある。たとえば、美代が人間の姿で日之出にしつこくアプローチしたり、猫の姿で彼の部屋に入り込むシーンは、人によっては違和感を覚えるかもしれない。しかし、これらの行動は、美代の不器用な愛情表現として描かれているため、不快感を与えるほどのものではない。

また、物語後半では、美代が完全に猫の姿になり、元の自分を取り戻せなくなる危機に陥るが、その展開もシリアスなものであり、気まずさを感じる要素ではない。全体的に、感動的な要素が強く、鑑賞中に不快な気持ちになることはほとんどない作品と言える。

映画『泣きたい私は猫をかぶる』はなぜ主人公が嫌いと言われるのか?

主人公の美代は、明るく元気な性格だが、一部の視聴者からは「自分勝手」「空気が読めない」といった理由で嫌われることがある。

美代は、好きな人である日之出に対して非常に積極的で、一方的に話しかけたり、彼が困っているときに無理に明るく振る舞ったりする。そのため、彼女の行動が押しつけがましく感じられることがある。特に、日之出が悩んでいるときにあまり空気を読まずに接する場面では、「もう少し相手の気持ちを考えてほしい」という意見が出ることもある。

また、彼女は家族との関係に悩み、現実逃避のように猫の姿になって日之出のもとへ行くが、その行動が無責任に映るという声もある。しかし、物語が進むにつれて美代は成長し、自分の気持ちとしっかり向き合うようになる。そのため、最初は苦手に感じた視聴者も、最後には彼女を応援したくなる展開になっている。

映画『泣きたい私は猫をかぶる』に出てくる日之出とは?

日之出(花江夏樹)は、本作のヒロイン・美代が片思いしている同級生の男子高校生。真面目で物静かな性格をしており、家業である陶芸を手伝うなど、責任感の強い一面も持っている。

彼は学校ではクラスメイトとうまく付き合っているように見えるが、内心では周囲との距離を感じており、自分の将来について悩んでいる。そのため、明るく積極的に接してくる美代に対して、最初は戸惑いを見せることも多い。しかし、美代が猫の姿で接しているときは、彼も心を開き、悩みを打ち明けるようになる。

物語が進むにつれて、美代の本当の気持ちを知り、彼女を助けるために行動するようになる。特に、終盤では美代を救うために猫の世界へ向かい、彼女を元の姿に戻そうと奮闘する。この過程を経て、日之出自身も成長し、美代との関係が深まっていく。

映画『泣きたい私は猫をかぶる』で登場人物はその後どうなる?

物語のラストでは、美代と日之出は無事に人間の姿に戻り、元の生活へと戻ることができる。猫の世界での冒険を経て、美代は自分の本当の気持ちと向き合い、日之出もまた彼女への思いを自覚するようになる。

エンドロールでは、二人が仲良く過ごす様子が描かれ、美代は以前のように突拍子もない行動を取るものの、日之出はそれを受け入れるようになっている。美代は家庭の問題にも向き合うようになり、父親や家政婦の綾とも少しずつ関係を築き直していく様子がうかがえる。

日之出もまた、自分の夢や進むべき道を考えながら、美代と共に日常を大切にするようになっている。物語の結末ははっきりとした未来を示しているわけではないが、二人が心を通わせたことで、これからの関係がより良いものになっていくことを感じさせる終わり方になっている。

映画『泣きたい私は猫をかぶる』の泣けるシーンとは?

本作には、感動的で泣けるシーンがいくつかある。特に、美代の家庭事情が明かされる場面は印象的だ。彼女は幼い頃に母親が家を出てしまい、父親と家政婦の綾と暮らしている。しかし、美代はその環境になじめず、本当の気持ちを隠して明るく振る舞っていた。この家庭環境が明かされるシーンは、美代の孤独や寂しさが伝わり、感動的な場面となっている。

また、クライマックスで美代と日之出が猫の世界で再会し、美代が自分を取り戻そうとするシーンも泣ける場面のひとつ。美代は人間としての自分に自信を持てず、猫の姿でいることを選びかけるが、日之出が必死に説得し、彼女を現実の世界へ連れ戻そうとする。この瞬間、美代は自分が大切な存在であることを実感し、日之出との絆がより深まる。

そして、最後に美代の思いが日之出に届き、二人の関係が一歩前進する場面も感動的だ。美代の片思いは、日之出の気持ちが動くことで実を結び、温かい結末へと繋がっていく。

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この記事の編集者
影山みほ

当サイト『シネマヴィスタ』の編集長。累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家です。多数のメディア掲載実績やテレビ局の映画番組とのタイアップ実績があります。平素より映画監督、俳優、映画配給会社、映画宣伝会社などとお取引をさせていただいており、映画情報の発信および映画作品・映画イベント等の紹介やPRをさせていただいております。当サイトの他に映画メディア『MIHOシネマ』の編集長も兼任しています。

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