この記事では、映画『ターミネーター4』の結末・ラストをネタバレありで解説し、この映画に関する疑問や謎を分かりやすく考察・解説しています。
映画『ターミネーター4』の結末・ラスト(ネタバレ)
人類と機械(スカイネット)の戦いが続く未来の世界。ジョン・コナーはレジスタンスの指導者として、仲間たちと共に戦っていた。一方、マーカスという謎の男が現れる。彼は自分を普通の人間だと思っていたが、実はスカイネットによって作られたサイボーグだった。
マーカスは、ジョン・コナーと出会い、共にスカイネットの本拠地へ向かう。そこでは、ジョンの父親になる予定の若きカイル・リースが捕まっていた。ジョンはカイルを救うため、スカイネットの施設に潜入する。しかし、そこには新型ターミネーターのT-800が待ち構えていた。ジョンは激しい戦いを繰り広げ、なんとかT-800を倒すが、重傷を負ってしまう。
ジョンの命を救うために、マーカスは自らの心臓を提供する決断をする。もともと彼はスカイネットに作られた存在だったが、最後は人間としての意志を示し、ジョンのために命を捧げた。
手術は成功し、ジョン・コナーは生き延びる。彼は仲間たちに「戦いはまだ終わっていない」と語り、未来の戦争は続いていくことを示して物語は幕を閉じる。
映画『ターミネーター4』の考察・解説(ネタバレ)
映画『ターミネーター4』がひどいと言われる理由は?
『ターミネーター4』は、シリーズの他作品と比べて大きく方向性が異なるため、批判を受けることが多い。最大の理由は、これまでシリーズの象徴だったアーノルド・シュワルツェネッガーがほぼ登場しない点である。本作では、シュワルツェネッガーの顔をCGで再現したT-800が少し登場するものの、本人の演技はない。
また、本作にはシリーズでおなじみのタイムスリップの要素がない。これまでの『ターミネーター』シリーズは、未来から過去に送り込まれたターミネーターとの戦いが主軸だったが、『ターミネーター4』は最初から未来が舞台となっているため、シリーズの一貫性が薄れてしまった。
さらに、従来の作品に比べてストーリーの評価が低く、特にキャラクターの描写や展開が単調だと指摘されている。そのため、『ターミネーター4』はシリーズの中でも異質な作品と見なされ、「外伝のような作品」と言われることが多い。
映画『ターミネーター4』が「意味がわからない」と言われる理由は?
『ターミネーター4』は、シリーズで唯一タイムスリップの要素がなく、他の作品とは異なるストーリー構成となっているため、一部の観客から「意味がわからない」と言われることがある。これまでのシリーズでは、未来の出来事が過去に影響を与えるタイムパラドックスの要素が重要だったが、本作は終始、未来の戦争が描かれているため、過去作との繋がりが分かりにくくなっている。
また、主人公がジョン・コナーだけでなく、新キャラクターのマーカスというサイボーグである点も、混乱を招いた要因のひとつだ。マーカスの正体や目的が物語の中盤まで明かされず、彼の存在がジョン・コナーの物語とどのように関係するのかが曖昧だったため、観客の中には理解しづらいと感じる人もいた。
さらに、スカイネットの計画やターミネーターの動機が不明確な部分もあり、過去作のような明確な目的(ターゲットの抹殺)を持つ敵が存在しなかったことも、ストーリーを分かりにくくしている要因と考えられる。
映画『ターミネーター4』で、ジョン・コナーは死亡する?
ジョン・コナー(クリスチャン・ベール)は本作の終盤で重傷を負うものの、死亡しない。スカイネットとの戦いの中で、彼はターミネーターとの激しい戦闘を繰り広げ、致命的なダメージを受ける。しかし、彼を救うために、マーカスが自らの心臓を提供し、ジョンは生き延びることができた。
もともと、本作にはジョン・コナーが死亡する別のエンディング案があったとされる。このボツになったエンディングでは、ジョン・コナーが死んだ後、彼の顔をマーカスに移植し、新たな「ジョン・コナー」としてレジスタンスを率いるという展開だった。しかし、この案はファンの反発を招く可能性があると判断され、最終的には採用されなかった。
そのため、劇場公開版ではジョン・コナーは死亡せず、レジスタンスの指導者として引き続き人類を導いていく形で物語が終わっている。
映画『ターミネーター4』でのマーカスの罪とは?
マーカス(サム・ワーシントン)は、元死刑囚という設定だが、彼が何の罪を犯したのかは劇中では明確に語られない。しかし、映画のパンフレットには「実の兄と2人の警官を殺したため」と記載されているという情報がある。
映画の冒頭で、マーカスは刑務所におり、サイバーダイン社の研究者セレナ・コーガン(ヘレナ・ボナム=カーター)と取引をする。この取引によって、彼は自身の体を提供する代わりに死刑を免れることになる。しかし、この契約がどのような経緯で結ばれたのか、また彼がなぜ兄と警官を殺したのかといった詳細は、映画の中では描かれなかった。
そのため、観客によっては「マーカスは本当に悪人だったのか?」「彼の罪はどのようなものだったのか?」という疑問が残る作りになっている。ただし、物語が進むにつれ、彼は自分の過去を乗り越え、最終的にはジョン・コナーを助ける決断を下すことで redemption(贖罪)の物語として描かれている。
映画『ターミネーター4』でマーカスは最後どうなる?
物語のクライマックスで、ジョン・コナーはスカイネットとの戦いの中で重傷を負い、致命的な状態に陥る。レジスタンスの医師たちは手を尽くすが、ジョンの命を救うには心臓移植が必要だった。
このとき、マーカスは自らの心臓をジョンに提供することを決意する。彼はサイボーグとして復活したものの、元々は人間であり、自分の意志で人類を救う選択をする。レジスタンスの医師が移植手術を行い、ジョンは一命を取り留めるが、マーカスは死亡する。
このシーンは、マーカスが最後に自分の存在意義を見出し、ジョン・コナーの未来を守るために命を捧げるという、感動的な結末となっている。彼の犠牲によって、ジョン・コナーは生き延び、人類の指導者としてスカイネットとの戦いを続けることになる。
映画『ターミネーター4』のマーカスの正体は?
マーカスの正体は、人間の脳と心臓を持つが、それ以外の体は機械で作られたサイボーグである。彼自身は最初、自分が人間だと信じていたが、物語の途中で自分がスカイネットによって改造された存在であることを知る。
スカイネットはマーカスを新型のターミネーターとして作り、人類側に潜入させる計画だった。しかし、マーカスは自分の意志を持ち続け、スカイネットの命令には従わなかった。
最終的に彼は、自分がどんな存在であろうとも人間としての意志を貫き、ジョン・コナーを救うために自らの命を犠牲にする。この展開は、機械と人間の境界線を考えさせる要素として描かれている。
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