この記事では、映画『サボタージュ(2014)』の結末・ラストをネタバレありで解説し、この映画に関する疑問や謎を分かりやすく考察・解説しています。
映画『サボタージュ(2014)』の結末・ラスト(ネタバレ)
映画『サボタージュ(2014)』のラストでは、主人公ジョン・”ブリーチャー”・ウォートン(アーノルド・シュワルツェネッガー)が、自身の復讐を果たします。
物語の終盤、ジョンはかつて麻薬カルテルに殺された家族の復讐のため、単独でメキシコに向かいます。彼は敵の酒場に乗り込み、そこにいた麻薬カルテルの幹部たちを次々と射殺します。
このシーンでは、ジョンがまるで処刑人のように冷徹に敵を始末していきます。銃撃戦の末、最後の敵を仕留めたジョンは、血まみれのまま酒場のカウンターに座り、1人静かに酒を飲みます。彼の体にはすでに致命傷となる銃弾を受けており、最期の時が近づいていることが暗示されます。
エンディングでは、警察が現場に向かう描写が流れますが、ジョンのその後については明確に描かれません。彼がその場で息絶えたのか、それとも最後まで生き延びたのかは観客の想像に委ねられています。
このラストは、ジョンが家族の復讐を遂げることが彼の唯一の目的だったことを強調しており、映画全体のテーマである「裏切りと報復」を象徴する終わり方となっています。
映画『サボタージュ(2014)』の考察・解説(ネタバレ)
映画『サボタージュ(2014)』はアガサ・クリスティの推理小説『そして誰もいなくなった』が原作?
『サボタージュ(2014)』は、アガサ・クリスティの推理小説『そして誰もいなくなった』を原作としているものの、内容や設定は大きく異なります。
『そして誰もいなくなった』は、孤島に集められた10人の登場人物が、正体不明の何者かによって次々と殺されていくというミステリー作品です。一方、『サボタージュ』では、DEA(麻薬取締局)の特殊部隊メンバーが、麻薬カルテルから盗んだ金の行方を巡って次々と謎の死を遂げるという展開になっています。
共通するのは「チームのメンバーが一人ずつ殺されていく」というプロットですが、映画はアクション要素が強く、サスペンスやホラーよりもバイオレンスが前面に出ています。また、原作小説では犯人が特定の目的を持って計画的に殺害していきますが、映画では裏切りや復讐といった動機が絡んでおり、よりダークで暴力的な内容となっています。
そのため、『そして誰もいなくなった』を期待して観ると、まったく違う作品に感じるかもしれません。映画は原作の基本的な構造を借りつつも、独自のストーリーを展開しています。
映画『サボタージュ(2014)』の別エンディングの内容とは?
『サボタージュ』の公開版とは異なるエンディングが2種類存在し、それらはBlu-ray版に収録されています。いずれも主人公ジョン・”ブリーチャー”・ウォートン(アーノルド・シュワルツェネッガー)と、彼を追う女性刑事キャロライン・ブレントウッド(オリヴィア・ウィリアムズ)の戦いが描かれています。
1つ目の別エンディングでは、ブレントウッドがジョンを撃ち、彼を逮捕するという結末になります。このバージョンでは、ジョンが自らの過去の復讐を遂げた後、最終的に法の裁きを受ける形となります。
2つ目の別エンディングでは、逆にジョンがブレントウッドを撃ち、彼女を殺害してしまいます。その後、彼は逃亡し、警察に追われることになります。このラストでは、ジョンのキャラクターが完全に悪へと堕ちたことを示唆する形になっています。
公開版では、ジョンが復讐を果たし、酒場で最後の戦いを迎えた後に死亡するという結末になっていますが、別エンディングではそれとは異なるジョンの運命が描かれており、よりダークな印象を与えています。
映画『サボタージュ(2014)』はグロい映画なのか?
『サボタージュ』は、非常にグロテスクな描写が多い映画です。登場人物が次々と殺されていく中で、死体の残虐な描写や、血まみれのシーンが頻繁に登場します。
特に印象的なのは、チームのメンバーが1人ずつ無残に殺されていく場面です。遺体が切り裂かれたり、拷問のような手法で殺害される場面があり、リアルな特殊メイクによって非常に生々しく描かれています。また、麻薬カルテルの拷問シーンもあり、かなり衝撃的な映像が含まれています。
アクション映画の中でも、ここまでグロテスクな描写が多い作品は珍しく、ホラー映画のような要素も感じられます。そのため、暴力表現や血の描写が苦手な人には向かない映画と言えます。しかし、そのリアルな演出が物語の緊張感を高め、ハードな犯罪映画としての雰囲気を作り出しているとも言えます。
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