この記事では、映画『13日の金曜日(1980)』のあらすじを簡単に紹介し、結末ラストをネタバレありでわかりやすく解説しています。また、この映画に対する疑問や謎、伏線などについてもわかりやすく考察・解説しています。
映画『13日の金曜日(1980)』の作品情報
引用元:U-NEXT
製作年 | 1980年 |
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上映時間 | 95分 |
ジャンル | ホラー サスペンス |
監督 | ショーン・S・カニンガム |
キャスト | ベッツィ・パルマー エイドリアン・キング ハリー・クロスビー ローリー・バートラム |
製作国 | アメリカ |
映画『13日の金曜日(1980)』の作品概要
『13日の金曜日(1980)』は、ショーン・S・カニンガムが監督を務めたアメリカのホラー映画で、キャンプ場「クリスタルレイク」を舞台にしたスラッシャー映画の代表作です。物語は、過去に悲劇が起こったこのキャンプ場で、若者たちが次々と正体不明の殺人鬼に襲われる様子を描いています。低予算ながらも、その緊張感と恐怖演出が大ヒットし、後にシリーズ化され、多くの続編やスピンオフが制作されました。
映画『13日の金曜日(1980)』の簡単なあらすじ
クリスタルレイクのキャンプ場は、過去に少年が溺死する事件やキャンプ指導員が殺される事件が起きたため、長い間閉鎖されていました。しかし、新たにオープンするために、若者たちがキャンプ場の準備を進めます。彼らは楽しみながら作業を進めますが、次第に一人また一人と姿を消し、正体不明の殺人鬼に襲われる恐怖の夜が訪れます。
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映画『13日の金曜日(1980)』の結末ラスト(ネタバレ)
映画のクライマックスでは、生存者のアリスが次々と仲間が殺される中、殺人鬼の正体を突き止めようとします。彼女は最終的にパメラ・ボーヒーズという女性に出会い、彼女が犯人であることを知ります。パメラは、過去にキャンプ場で溺死した息子ジェイソンの母親であり、息子の死に対する復讐のために若者たちを次々と殺害していたのです。
アリスはパメラと激しい戦闘を繰り広げ、最終的に彼女を倒します。パメラを殺した後、アリスは恐怖と疲れからボートで湖の真ん中に逃げ込み、一夜を過ごします。夜が明け、彼女は警察に救助されることを期待しつつ湖上で目を覚ましますが、突然湖からジェイソンの幻影が現れ、彼女を湖に引きずり込もうとします。
映画のラストシーンでは、アリスが病院のベッドで目を覚まし、警察にジェイソンの存在を訴えますが、警察は湖から何も見つからなかったと告げます。アリスはジェイソンがまだ生きているのではないかと恐怖に震えながらも、事件の真相が完全に解明されないまま映画は幕を閉じます。
『13日の金曜日(1980)』は、その後のホラー映画に大きな影響を与え、特にジェイソン・ボーヒーズというキャラクターがシリーズの象徴となり、多くの続編やリメイクが生まれるきっかけとなりました。
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映画『13日の金曜日(1980)』の考察・解説(ネタバレ)
映画『13日の金曜日(1980)』に気まずいシーンはあるか?
映画『13日の金曜日(1980)』には、観客が「気まずい」と感じるシーンがいくつか存在します。特に、キャンプカウンセラーたちの間で繰り広げられる軽率な行動や、彼らが次々と命を落としていく過程において、緊張感と気まずさが増していきます。例えば、カウンセラーたちがキャンプ場で無邪気に楽しむ一方で、恐怖がじわじわと迫りくる状況に、観客は次に誰が犠牲になるのかという不安を感じながらも、彼らの軽率さに対して不快感や苛立ちを覚えることがあります。
また、登場人物たちがしばしば無警戒で危険な行動を取るシーンも、気まずさを感じさせます。例えば、真夜中に一人で森の中を歩いたり、仲間が姿を消したことに対して無関心な反応を示すカウンセラーたちの行動は、観客にとって不安感と緊張感を高める要因となります。こうしたシーンでは、登場人物が危機に瀕していることが明らかであるにもかかわらず、無防備な態度を取るため、視聴者にとって非常に気まずい瞬間が生まれます。
さらに、物語が進むにつれてカウンセラーたちが一人ずつ殺されていく中で、仲間たちがその事実に気づかないという展開も、気まずさを助長する要因です。観客は彼らが危険に直面していることを知っているため、その無知な振る舞いが不快に感じられることがあります。
映画『13日の金曜日(1980)』でジェイソンと思われた人物の正体ロイとは?
『13日の金曜日』シリーズの中で、1980年版に直接は関係ないものの、シリーズの5作目『新13日の金曜日』において、ジェイソンと思われた人物の正体が実はロイというキャラクターであったことが明らかになります。ロイ・バーンズは、シリーズの第5作目『新13日の金曜日』(1985年)に登場する救急隊員であり、彼の息子が精神病院の施設内で惨殺されたことをきっかけに、ジェイソンの姿を模倣して復讐のために殺人を犯すという展開が描かれています。
ロイは、息子の死に対する深い怒りと悲しみを抱え、ジェイソンの伝説を利用して殺人を繰り返します。このため、観客や登場人物たちは、ロイがジェイソンそのものであると誤解し、彼の正体が明かされるまで本物のジェイソンが再び現れたと信じ込んでしまいます。しかし、ロイはジェイソンとは異なり、個人的な復讐心から動いているだけで、ジェイソンの超自然的な力を持っているわけではありません。この「偽ジェイソン」ロイの登場は、シリーズの中でも異色の展開として記憶されています。
なお、1980年のオリジナル版『13日の金曜日』では、ジェイソンの母親パメラが殺人鬼として登場し、ジェイソン本人は物語のラストに不気味な存在として描かれるのみです。このため、ジェイソンの登場は後のシリーズで本格化しますが、ロイはその後に現れる「偽ジェイソン」として重要な役割を果たしました。
映画『13日の金曜日(1980)』は実話に基づいた作品か?
映画『13日の金曜日(1980)』は実話に基づいた作品ではなく、完全なフィクションです。しかし、この映画の設定やストーリーは、1970年代から80年代にかけてアメリカで起きた実際の殺人事件や都市伝説から影響を受けています。特に、キャンプ場を舞台にした物語や、若者たちが次々と殺されるという設定は、都市伝説的な「スラッシャー」映画の定番要素として確立されており、観客に対して非常にリアルな恐怖を与える手法が取られています。
ただし、特定の事件や人物がモデルになっているわけではなく、脚本家のヴィクター・ミラーと監督のショーン・S・カニンガムによって創作された物語です。彼らは、1978年の映画『ハロウィン』の成功に触発され、若者が殺されるスラッシャー映画というジャンルを確立するために、この作品を製作しました。物語の核心にある「ジェイソンの復讐」は架空の設定ですが、観客が感じる恐怖の根底には、どこか現実的に感じられる環境や状況があるため、実話に基づいているかのようなリアルさが伝わっています。
ジェイソンのキャラクター自体も、湖で溺れた少年が怪物として復讐を果たすという、ホラー映画ならではの都市伝説をベースにした創作物です。このため、『13日の金曜日』は実話ではありませんが、アメリカの文化や都市伝説に深く根ざしたフィクションとして、観客に強い恐怖感を与えました。
映画『13日の金曜日(1980)』とシリーズ一作目の『ハロウィン』との関連性は?
映画『13日の金曜日(1980)』と1978年の『ハロウィン』は、直接的な物語の関連性はありませんが、両作はスラッシャー映画というジャンルを確立し、発展させたという点で非常に密接な関係があります。『ハロウィン』は、ジョン・カーペンター監督によって制作され、精神病院を脱走した殺人鬼マイケル・マイヤーズがハロウィンの夜に若者たちを次々と襲うというストーリーが描かれました。この映画は、低予算ながらも大きな成功を収め、スラッシャー映画の新たな潮流を生み出しました。
『13日の金曜日』は、この『ハロウィン』の成功に触発され、類似の設定を採用しつつ、より過激なゴア描写や、殺人シーンの残酷さを強調した作品として制作されました。特に、キャンプ場という孤立した舞台や、若者たちが次々と殺されるという点では、両作品に共通点があります。また、犯人が仮面をかぶることで、その正体が隠される演出も、両作に共通する特徴です。
一方で、『ハロウィン』のマイケル・マイヤーズは精神的な異常者として描かれていますが、『13日の金曜日』では、初作の殺人犯はジェイソンの母親パメラであり、母親が息子の死に対する復讐を果たすという動機付けが異なっています。しかし、『13日の金曜日』シリーズの後半でジェイソンが殺人鬼として登場し、マイケル・マイヤーズと同様に不死身のような存在として描かれるようになった点では、両者のキャラクターは似た運命をたどっています。
映画『13日の金曜日(1980)』の初代キャストは?
映画『13日の金曜日(1980)』の初代キャストには、後に有名になる俳優たちが含まれていますが、特に注目すべきは、ケヴィン・ベーコンが若いカウンセラーの一人、ジャックを演じていることです。ケヴィン・ベーコンは、その後大スターとなりますが、この映画では若者の一人として登場し、残酷な殺人シーンで衝撃的な最期を迎えます。
主人公のアリスを演じたのは、エイドリアン・キングです。彼女は映画の最後まで生き残り、殺人鬼パメラ・ヴォーヒーズとの最終対決を繰り広げます。アリスは、ホラー映画の「ファイナルガール」として、ホラー映画史においても象徴的なキャラクターとなりました。
さらに、殺人鬼パメラ・ヴォーヒーズを演じたのは、ベッツィ・パルマーです。彼女は、ジェイソンの母親として、キャンプカウンセラーたちが息子ジェイソンの死の原因を作ったことに復讐を果たそうとする役を演じています。パメラの狂気と母親としての愛情が入り混じった演技は、観客に強烈な印象を与えました。
この初代キャストたちが、『13日の金曜日』の成功を支え、後のスラッシャー映画のフォーマットを確立する役割を果たしました。彼らのキャラクターは、後のシリーズや他のホラー映画においても影響を与え続けています。
映画『13日の金曜日(1980)』のラストシーンでジェイソンはどうなったのか?
映画『13日の金曜日(1980)』のラストシーンは、ホラー映画史に残る印象的なシーンです。この作品の大部分では、殺人鬼はジェイソンではなく、彼の母親パメラ・ヴォーヒーズが犯人でした。彼女は息子ジェイソンがキャンプで溺死したことに対する復讐として、キャンプカウンセラーたちを次々に殺害していました。しかし、最終的に主人公のアリスがパメラを倒し、彼女は湖に平和を取り戻したかのように見えます。
ラストシーンでは、アリスが小舟で湖の中央に漂っているところに突如、少年姿のジェイソンが水中から現れ、彼女を襲うというショッキングな瞬間が描かれます。このシーンは、物語の終わりに観客に大きな衝撃を与えるもので、現実かアリスの悪夢かが曖昧にされています。アリスが病院で目覚め、ジェイソンの話を医師に伝えるも、「湖には誰もいなかった」と言われることで、観客にジェイソンの存在が現実なのか幻なのかを考えさせる余地を残しています。
このラストシーンは、ジェイソンというキャラクターが続編で復活し、シリーズの象徴的な殺人鬼として活躍する布石となりました。ジェイソンはここで初めて姿を現し、後のシリーズで大きな役割を果たす重要な存在となります。
映画『13日の金曜日(1980)』で次々と起きる惨殺事件とは?
映画『13日の金曜日(1980)』では、キャンプ場「クリスタルレイク」を舞台に、若いカウンセラーたちが次々と惨殺される事件が描かれます。物語は、キャンプが再開されようとしている中で、過去にキャンプ場で起きた悲劇的な出来事が再び繰り返されるという設定です。カウンセラーたちは、それぞれが仕事をこなしたり楽しんだりする中で、謎の殺人鬼によって次々と命を落としていきます。
犯人は、当初は不明ですが、実際にはジェイソン・ヴォーヒーズの母親であるパメラ・ヴォーヒーズが、息子の死の復讐として殺人を繰り返していたのです。彼女は、クリスタルレイクの過去の事件に責任があると考え、カウンセラーたちを次々と無慈悲に殺していきます。殺害方法も非常に残虐で、多くのシーンで血まみれの描写が強調されており、観客に強い衝撃を与えます。
例えば、矢で射抜かれたケヴィン・ベーコン演じるジャックや、ベッドで襲われるアニーなど、次々に残酷な方法で若者たちが命を落としていくシーンが特徴です。これらの殺害シーンは、後のスラッシャー映画に大きな影響を与え、このジャンルの定番となりました。映画は、登場人物たちが何も知らずにキャンプ場で日常生活を送る一方で、殺人鬼が次々と忍び寄るという緊張感を巧みに描いています。
映画『13日の金曜日(1980)』にはどんなグロいシーンがあるか?
映画『13日の金曜日(1980)』は、スラッシャー映画の先駆けとなり、グロテスクで衝撃的な殺人シーンが多数描かれています。特に血の描写が目立ち、登場人物たちが次々と無慈悲に殺されていく過程が非常にリアルに表現されています。特殊メイクと特殊効果が駆使されたこれらのシーンは、当時の観客に強烈なインパクトを与えました。
最も有名なグロいシーンの一つは、ケヴィン・ベーコンが演じるジャックの殺害シーンです。彼はベッドに横たわっているところを、下から突然手が伸びてきて、喉を矢で突き刺されてしまいます。このシーンは血まみれの描写が強調され、非常に残酷です。さらに、他のカウンセラーたちも、斧や刃物で無惨に殺されるシーンがいくつも描かれています。
また、クライマックスでのパメラ・ヴォーヒーズの最期も衝撃的です。彼女は主人公アリスとの最終的な対決で首を切り落とされ、その瞬間がスローモーションで描かれるため、血が飛び散る様子が強調されています。このシーンは、映画の中でも最もショッキングで、視覚的にインパクトのある瞬間です。
『13日の金曜日』のグロテスクな描写は、その後のスラッシャー映画に多大な影響を与え、血まみれの殺害シーンがこのジャンルの定番となりました。視覚的に強烈なこれらのシーンが、映画のホラーとしての恐怖感を大きく引き立てています。
映画『13日の金曜日(1980)』が怖いと言われる理由とは?
映画『13日の金曜日(1980)』が「怖い」と言われる理由は、いくつかの要素が巧みに組み合わされているためです。まず、孤立したキャンプ場という閉鎖的な舞台設定が、観客に不安感と恐怖を与えます。クリスタルレイクという場所自体が、過去に悲劇的な事件が起こった場所であり、そこで起こる不気味な出来事が観客に常に不安を感じさせます。このような環境の中で、カウンセラーたちが一人ずつ無惨に殺されていくことで、緊張感が高まります。
また、犯人が最後まで正体不明であるという点も、映画の恐怖を増幅させる要素です。観客は、次に誰が襲われるのか、誰が犯人なのか分からない状態で物語を見守るため、常に不安感が付きまといます。特に、登場人物が何も知らずに日常生活を送る一方で、犯人がその背後で密かに準備を進めているという展開が、心理的な恐怖を強調します。
さらに、残酷な殺害シーンも恐怖を感じさせる大きな要因です。血まみれの殺人描写は、視覚的にも強烈なインパクトを与え、観客に生々しい恐怖を感じさせます。ケヴィン・ベーコンの殺害シーンやパメラ・ヴォーヒーズの首を切り落とされるシーンなど、視覚的に衝撃的な場面が多く、これが映画の恐怖感を引き立てています。
加えて、ラストシーンでジェイソンが湖から突然現れるシーンは、観客に大きなショックを与え、物語の終わりを不気味に締めくくることで、映画全体の恐怖感をさらに増幅させています。
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映画『13日の金曜日(1980)』の伏線一覧と回収
クリスタルレイクの過去の悲劇
伏線
映画の冒頭で、クリスタルレイクのキャンプ場が過去に少年の溺死事件やキャンプ指導員の殺害事件が起きた場所であることが語られます。このキャンプ場には「呪われた場所」としての評判がついています。
回収
過去の悲劇が、現在の殺人事件と密接に関係していることが明らかになります。殺人鬼がパメラ・ボーヒーズであることが判明し、彼女が息子ジェイソンの溺死に対する復讐として若者たちを殺害していることが説明されます。この伏線が物語の核心を形成します。
警告を無視する若者たち
伏線
若者たちがキャンプ場に到着する前に、地元の住民が彼らに対してクリスタルレイクに行くことをやめるように警告します。彼らは不気味な老人から「そこは呪われている」と言われますが、警告を無視してキャンプ場に向かいます。
回収
若者たちが警告を無視した結果、彼らは次々と殺される運命に陥ります。地元の警告が現実の恐怖を予告していたことが明らかになり、彼らの無謀な行動が悲劇を招いたことが強調されます。この伏線が映画の恐怖を増幅させます。
パメラ・ボーヒーズの登場
伏線
映画の中盤で、アリスが助けを求めているときにパメラ・ボーヒーズが登場し、自分はキャンプ場の管理人だと名乗ります。彼女は親切に見えますが、どこか不自然な雰囲気が漂っています。
回収
パメラが実は殺人鬼であり、過去の出来事に対する復讐のために若者たちを狙っていることが明らかになります。彼女の登場シーンが、後の真相解明に繋がり、観客に衝撃を与える仕掛けとなります。
ジェイソンの伝説
伏線
キャンプ場の過去の話の中で、溺死した少年ジェイソン・ボーヒーズの伝説が語られます。彼の死がキャンプ場の呪いの原因とされ、ジェイソンの存在が不気味な影を落とします。
回収
ジェイソンの伝説が、母親パメラの狂気の動機として機能します。彼の死が彼女の復讐の原動力となり、最終的に彼の幻影がアリスを襲うという形で現れ、物語の余韻を深めます。
湖の静けさ
伏線
映画の中で、湖の静けさが何度も強調されます。夜になると、湖の周りは不気味なほど静かで、その静寂が恐怖感を煽ります。
回収
ラストシーンでアリスが湖に浮かぶボートで一夜を過ごし、静かな朝を迎える瞬間に、突然ジェイソンの幻影が湖から現れ、彼女を襲います。この静けさが一瞬にして恐怖に変わる演出が、映画の締めくくりに強烈な印象を与えます。
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